11月の宿泊業の倒産は6件、4カ月ぶりに前年同月上回る-TSR調査
東京商工リサーチ(TSR)によると11月の宿泊業の倒産は6件で、4ヵ月ぶりに前年同月を上回った。累計件数では71件で前年同期の82件を下回っている。年間では2年連続を下回り、2020年のコロナ禍以降で最少になる可能性が高まっている。
負債総額は14億8400万円で4ヵ月ぶりに前年同月を上回った。負債総額5億年以上が1件発生しており負債総額を押し上げた。原因別では販売不振が5件、既往のシワ寄せが1件だった。
しなの木温泉は創業時の旅館から、1990年にビジネスホテル「上田西洋旅籠館」を新設し、2002年には日帰り温泉施設「ひな詩の湯」をオープン。1994年12月期には売上高2億2700万円を計上。その後、他社との競争激化により客数が減少、さらに新型コロナの影響により2022年5月期には売上高が1億1000万円まで落ち込んでいた。業績改善も進まず事業継続を断念した。負債総額は2億1900万円。
ブルーベイは島根県江津市内で「リゾートホテルブルーベイ」を運営。2015年9月期には売上高が2384万円に縮小。さらに新型コロナの影響で稼働率が低下していた。そうしたなか関連会社でリゾート開発を手がけるサンリゾートと梨の生産をおこなうサングリーン開発が2022年7月に破産開始決定を受けたことで営業面の改善も進まず11月2日に松江地裁浜田支部より破産開始決定を受けた。負債総額は4億円。
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