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【ホテル総支配人リレーインタビュー】第17回 ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ総支配人 高良真理氏

  • 2022年11月4日

コロナ禍を機にオペレーション体制を強化
世界一の温泉リゾートへ向けて前進中

 第16回のANAインターコンチネンタル石垣リゾート総支配人の秋間友氏からバトンを渡されたのは、ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパの総支配人、高良真理氏。同ホテルは2019年の開業で半年後にコロナ禍に巻き込まれ、開業メンバーとしてゼロから携わってきた高良氏が昨年、総支配人に就任。IHGホテルズ&リゾーツにとって世界初の温泉リゾートを成功させるというミッションに挑戦中だ。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

高良氏

-はじめに自己紹介をお願いいたします。

高良真理氏(以下敬称略) 私にとって初めての仕事がIHGホテルズ&リゾーツのANAクラウンプラザホテル福岡でのアルバイトで、以降もIHGで仕事を続け今日に至っています。当時目指していたのはキャビンアテンダントで、ホテルでホスピタリティを学ぼうとアルバイトを始めました。しかしすぐにホテルの仕事の楽しさに目覚め、総支配人から正社員に誘われたのを機に入社したのが、2009年のことです。福岡の後はANAクラウンプラザホテル大阪やインターコンチネンタルホテル大阪の宿泊部長を務めました。

 ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパには開業準備室の立ち上げから関わり、開業後は宿泊部長、総支配人代行、副総支配人を経て2021年に総支配人に就任しました。

-ホテルの特徴と、ホテルの最大の「売り」を教えてください。
別府を一望するインフィニティプール

高良 何と言ってもロケーションです。雄大な自然を背景に湯けむりが立ち昇る温泉地、別府の絶景を見晴らす高台にあるのが唯一無二の魅力です。この魅力を満喫できるインフィニティプールもあり、プール越しに別府の街並みや別府湾に昇る朝日を眺める素晴らしさを味わっていただけます。

 また四季を通じてそれぞれの楽しみ方があり、温泉ラグジュアリーホテルのカテゴリーで日本一、世界一を目指せるポテンシャルがあると思います。

-2019年8月の開業で、半年後にはコロナ禍に見舞われたわけですが、開業後の重要な時期にどのような影響を受けましたか。

高良 最大の影響は人材のストラクチャーです。人材の流出を防ぎながらホテルとして健全な体制を保つため、人材のクラスター化を進めました。具体的には国内グループホテルの連携により、複数ホテルが合同でセールス&マーケティングのチームを形成し、クラスタースタッフがセールス・マーケティング業務やリザベーションの機能をホテル単体ではなく複数のホテルで持つようにし、その他多くの部門でもクラスター化を進めました。

 これが実現できたのはある意味コロナ禍のおかげです。以前のようにビジネスがしっかりあるなかでは難しかったでしょう。コロナ禍というマイナスをプラスに転じることができました。

-ホテルのハード面やオペレーションに関する影響はいかがでしたか。

高良 ハード面への大きな影響はありませんでしたが、オペレーションに関しては柔軟性を持った対応を意識しました。というのも感染症についてはお客様によって受け止め方の深刻度が大きく異なったからです。とても気にするお客様がいる一方で「コロナを忘れるために来ている」という声もあり、チェックイン1つを取っても選択肢を増やしました。特にリゾートホテルはチェックインの時間帯が集中し混み合うので、お部屋でのチェックインや、車で来てそのままカーチェックインというスタイルも用意しました。ラグジュアリーとは選択肢の多さだと解釈していますが、選択の豊富さや臨機応変さの大切さを再認識しました。

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