22年上半期の宿泊業の倒産は41件で2年連続で前年同期下回る、6月単月は7件-TSR調査
東京商工リサーチ(TSR)によると、2022年上半期(1~6月)の宿泊業の倒産は前年同期比4.6%減の41件で2年連続で前年同期を下回った。負債総額は前年同期比87.5%減の148億9500万円だった。
2020年上半期はコロナ禍の急激な情勢変化により倒産件数が72件と過去20年で2番目の規模となったが、その後は金融機関などの支援策などにより2021年上半期は43件と減少。
原因別では販売不振が全体の8割で34件、形態別では破産が29件で全体の7割を占める。従業員別では5人未満が25件で6割となった。
また、6月単月の倒産件数は7件で3ヵ月連続で前年同月を上回った。負債総額は前年同月比142.4%の17億8700万円で負債1億円以上の倒産が6件発生したことが全体の負債を押し上げた。
TSRは今後の見通しについて、6月下旬からコロナ感染数の増加と7月上旬に予定されていた全国旅行支援の延期により地方やリゾート地に向けた「遠出需要」や「ファミリー需要」の落ち込みが懸念されてる。抜本的な復調施策が見込めないなか、倒産は再び増加に転じる可能性が高まっているとした。尚、同社が全国の宿泊業へおこなった調査では、コロナ前の2019年から2021年にかけて、売上高が1兆8213億9000万円消失したという。
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