仕事選びで重要なのは「誰と繋がりたいか」
札幌で得た繋がりを生まれ故郷に還元したい

宮田　まずは、フロントスタッフとして入社したのにも関わらず、今はレストランメインで経験を積もう、と言われたときの衝撃ですね。そしてレストランでは、まったく経験がなく分からないことだらけ、さらに厳しい指導と、かなり大変な状況でしたが、自分自身も言い返せないことが非常に悔しくて、踏ん張りました。

　もう1つはお客様の口コミです。お客様と会話していると、「北海道の人じゃないよね」と言われることが多く、そこから出身地の話になるのですが、とあるお客様が「頑張れ九州男児」というタイトルの口コミを上げてくださったことがありました。初めての自分あての口コミで、感動で鳥肌が立ち、自ら口コミに返信しました(笑)。常日頃からお客様と近くでお話しできるというのは、とても良い環境だと思います。

宮田　特定のこの人、という人はいません。私からすれば、全員が憧れの人です。子どもの頃から様々な土地を体験して、たくさんの人に出会ってきたこともあると思いますが、周囲の人の良いところを吸収しようという気持ちを強く持っています。社内でも、この人の落ち着いた態度、この人の話術……と、数え切れない程ある。皆さんの良いところを全て吸収したら最強のサービスマンになれると思うので、施設全体でそうなっていきたいですね。そうすればサービスもレベルアップしていくと思います。

和食レストラン「夏下冬上 札幌」

宮田　朝食です。例えば「ほっけのひつまぶし」は、ほかではなかなか食べられないメニューで、自分でも毎日食べたいと思うほど美味しいです。今も毎日完売するほど人気ですが、まずは朝食を体験していただいて、次に夕食に興味を持っていただけると嬉しいです。由縁 札幌の魅力はお部屋のデザインや居心地もありますが、是非食事を味わっていただきたいと思っています。

　朝食は宿泊のお客様限定で、平日は8割、週末はほぼ全員のお客様に召し上がっていただいています。夕食は、空きがあれば外来のお客様もご利用いただけます。夕食の提供を始めたのが2ヶ月前なので、宿泊のお客様のご利用はまだ2割から3割程度です。札幌にはレストランがたくさんありますが、そのなかで選んでいただけるようにしていきたいです。レストランメインで経験を積んできたからこそ料理人の皆さんの思いを知ることもできたので、その魅力をお客様に伝えていきたいと思っています。

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