再開に向けて旅行会社との密な関係構築を―フィンエアー名古屋支店 木下明氏

  • 2022年4月6日

復便への準備は万全
コロナ禍明けは夏のフィンランドにも注力

-コロナ禍明けは観光と業務、外国人と日本人の比率はどうなると思いますか。

木下 当面これまでの流れは続くと思います。日本に来る外国の方は第1が東京、第2が大阪。そして第3が名古屋で、東京や大阪のフライトが混んでいれば名古屋という使い方が多い。名古屋を今後どうメインにしていくかが課題です。中部地区として、行政も昇龍道プロモーションで誘致に取り組んでいるので、今後、着実に増えていけばと思っています。東京便・大阪便が取れないときの代替需要ではなく、名古屋に来ることを目的とする外国人を作っていかなくてはなりません。

-コロナ前は、直販と旅行会社経由の販売の比率はどのくらいでしたか。

木下 旅行会社経由の方が多いですが、直販も増えていて、6対4ほど。本社としては今後は直販にも重きを置くという流れになっていますので、そういう方向性で動いてくると思います。直販に関しては現状では観光需要が多いです。OTAが特に若い人に浸透していますので、その延長線上でAYからダイレクトで買われることが多くなってきています。

 グローバルOTAでホテルを予約し、エアーは航空会社のサイトから直接購入するパターンは、全体のボリュームからすると多くはありませんが、若い人の利用を中心に年々増えています。

-運航再開の情報に対し、インハウス旅行会社からリアクションはありましたか。

木下 中部の企業はフライセントレアを推奨していますので、名古屋からの運航の再開には大変期待しているという声は聞こえて来ています。運航が再開されれば必ず利用されると思います。しかし現在、ウクライナ情勢によりロシアの工場が操業停止になり、赴任されていた社員の方が帰国されている企業もあります。状況が改善しないと企業の出張も見えてきません。

-ウクライナ情勢の影響で関西路線を運休しましたが、なぜ東京便は継続するのでしょうか。

木下 カーゴ需要も一因となっています。現在、空路は北回りで運航しています。12時間から13時間はかかっています。通常は10時間弱なので2時間オーバーとなります。

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