再開に向けて旅行会社との密な関係構築を―フィンエアー名古屋支店 木下明氏
復便への準備は万全
コロナ禍明けは夏のフィンランドにも注力
ヘルシンキ-名古屋路線の就航を期に開設され、今年16年目を迎えるフィンエアー(AY)名古屋支店。コロナ禍を経て運航再開を目前に、ロシア・ウクライナ情勢悪化で再開時期が5月に延期されるなかで、同社のマーケットや現況について、旅客営業部で課長を務める木下明氏に語ってもらった。在名の旅行会社との結束をさらに強固にし、名古屋を目的地とした集客や夏のフィンランド需要喚起も目指していく。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)
木下明氏(以下敬称略) 名古屋支店は2006年1月に開設しました。同年の6月3日にヘルシンキ発から運航を開始し、日本発がその翌日の6月4日から週3便で運航を始めました。そのときの社員は5人でした。当初の週3便から徐々に増便していき、コロナ直前までは夏場はデイリー、冬場が5便で、これからというときにコロナが来たという感じです。コロナ禍の今、基本はテレワークで、2人体制で交代でオフィスに出ています。
木下 私は名古屋オフィス開設と同時にAYに入社しました。今年1月で16年です。縁あって30年ぐらい前に名古屋に来て、今に至ります。住みやすい街ですね。
木下 比率でいえば断然レジャーが多いです。企業の出張はビジネスクラス利用も多いので、売上単価では助かっていますね。
木下 ロンドン、パリ、ローマ、ミラノ、バルセロナ、マドリッドなどの人気都市が多いです。東京はフライトが多いので、例えばロンドンに行くなら直行便を利用すればいいですが、名古屋に関してはAYかもう1社を使うかしかありません。絶対数としてヘルシンキよりも以遠が多いです。
一方で、ヘルシンキが目的地の方もいます。特に冬場はオーロラツアーが非常に人気があり、冬場は確実に伸びてきているのですが、夏のフィンランドをいかに売るかが課題。コロナ禍明けはこちらに注視しないといけません。
木下 夏場は日本から8割、外国から2割。冬場のヨーロッパは寒く、日本人はなかなか足が向かないので、7割が日本から、3割が外国からという比率になっています。 外国からのお客様は基本観光です。
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