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ハワイの「今」を駐在員の視点から-観光客の受け入れ再開に期待、失業率はパンデミック発生後の最低値に

セーフ・アクセス・オアフ・プログラム

 レストラン、バー、映画館、図書館など屋内施設を利用する際にワクチン接種証明書や陰性証明書の提示が必要な「ワクチン・パスポート」プログラムは現在も継続中です。日本国内の役所発行の接種証明書も利用可能ですが、やはり、外国からの観光客が少ない現在は、米国発行でない見慣れない証明書は受付不可のレストランもあるようです。

観光業の現状

 9月の観光客数は51万人弱でパンデミック前の2019年比31%ダウンだった、と発表がありました。ワイキキの様子を見る限りは、10月も同程度のダウンだと思われます。この数字は米本土からの旅客数ですので、日本マーケットに依存するサプライヤーは引き続き休眠状態となっています。両方のマーケットで営業するサプライヤーの場合、多忙だった今夏にアジア部門のスタッフを別部門のヘルプで活用していましたが、現在は再度の時短やレイオフも行われています。

 一方、観光客数減にも関わらず9月の失業率はパンデミック発生後の最低値、6.6%だったと発表されています。また、小売業、レストラン、ヘルスケア、ホスピタリティ業界での求人は継続中で人手不足の状態である、と報じられています。記事内にあった人材紹介会社のコメントとして、パンデミック時の失業後に転職し、ホスピタリティ業に不可避な夜間や週末の勤務がない職種でも生活が成立する事に気がついた人も少なくないのではないか、と紹介されていました。日本マーケット再開後の人材確保に苦労するに違いない、と少し心配になっています。

求人が進まない職種は色々インセンティブが用意されています。

ワイキキの中心でも少なくない空き店舗や休業中の店のショーウインドウ。

ワイキキで建設中の新しいコンドミニアム、立ち止まらず進む開発は勇気づけられます。

 12月からはハワイアン航空のオーストラリア路線も再開することになり、ハワイは海外からの旅行者の受け入れ再開を着々と進めています。1日当たりの消費額の多い海外からの旅行者、特に日本人観光客の復活が必要です。日本帰国後の自主隔離期間の緩和が進むことを待ち望んでいます。

本稿は、トランスオービット ハワイ マネージャーの水上直弘氏より寄稿いただいています。
※2021年11月2日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
米国本土・ハワイ・カナダ・オーストラリア・韓国に現地法人を有するランドオペレーター
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