国内旅行概況、18年1Qは11ポイント減-訪日は9ポイント減
▽訪日は東北や甲信越・北陸が伸長
JATAによると、今年1月から3月までの3ヶ月間の訪日旅行のDI値は、前期(2017年10月~12月)と比べて9ポイント減の5ポイントで、前回発表時の見通しからは5ポイント減、前年比では12ポイント増となった。旅行会社からは「ヨーロッパからの桜を目的としたツアーが好調」「台湾は引き続き好調。中国は復調傾向にあるが、韓国は引き続き低調」「中東や東欧からの訪日が目立った」などの声が挙がった。
業態別では母数が少ない「ネット系旅行会社」が67ポイント増の67ポイントと最も伸長。取扱額が30億円未満の「リテーラー2」も15ポイント増の15ポイントとなった。最も落ち込んだのは「インハウス」で39ポイント減のマイナス27ポイントだった。
方面別では「大阪・京都(USJ含む)」が前期並みの21ポイントだった以外は前期を上回った。最も伸長したのは「東北」で14ポイント増のマイナス22ポイント。DI値が最も高かったのは「大阪・京都(USJ含む)」、最も低かったのは「山陽・山陰・四国」で3ポイント増のマイナス26ポイントだった。顧客層別では全セグメントが前期を下回り、特に「MICE」は25ポイント減のマイナス30ポイントとなった。
訪日旅行者の出身地別では、「香港」が5ポイント増の4ポイント、「中国」が1ポイント増の6ポイントとそれぞれ増加。「東南アジア」は前期並みの6ポイントだった。最も減少したのは「豪州」で11ポイント減のマイナス21ポイント。DI値が最も高かったのは「台湾」で10ポイント減の12ポイント、最も低かったのは「南米」で5ポイント減のマイナス35ポイントだった。
4月から6月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で今期並みの5ポイントを予想。旅行会社からは「お客様が大型団体からFITに変化している」「中国圏からはFITの医療ツアーが増加しているが、グループは大きく落ち込んでいる」「台湾からのFITは沖縄、北海道、大阪、東京の順で好調」などの意見が挙がった。
業態別では「インハウス」が10ポイント増のマイナス17ポイント、「リテーラー1」が6ポイント増の17ポイントと回復を予想する。最も落ち込みが予想されるのは「ネット系旅行会社」で、34ポイント減の33ポイント。
方面別では「山陽・山陰・四国」が12ポイント増のマイナス14ポイントと最も伸長する見通し。最も落ち込むのは「北海道」で、9ポイント減のマイナス2ポイントとなるほか、「東北」「関東」「ゴールデンルート(関東⇔関西)」も今期を下回る予想。顧客層別ではFITが3ポイント減の23ポイントとなる一方、「MICE」が6ポイント増のマイナス24ポイント、「団体」が2ポイント増のマイナス10ポイントで、今期を上回る見込みという。
出身地別では「香港」が4ポイント減の0ポイント、「中国」が1ポイント減の5ポイントと、それぞれ減少する見込み。最も伸長するのは「北米」で、5ポイント増のマイナス10ポイントを予想する。
なお、7月から9月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で今期比2ポイント増の7ポイントを見込む。