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グアム、需要回復へメガファム、「#instaGuam」で誘客へ

  • 2017年12月20日

直行便就航50年、日本市場に感謝
18年はJALの増便やAKB48起用

2018年のキャンペーンキャラクター「インスタグアマー」に任命されたAKB48グループ

 グアム政府観光局(GVB)は11月30日から12月3日にかけて旅行会社やメディア、インフルエンサーなど387名を招待し、直行便就航50周年を記念した「グアム・メガ・ファム・ツアー」を実施した。グアムへの日本人旅行者数は昨今の米朝関係悪化による影響を受けて需要が減少し、香港エクスプレス(UO)の中部線就航延期や1月からのデルタ航空(DL)の成田線運休、ユナイテッド航空(UA)による約140便の欠航など航空路線もダメージを受けているところ。50周年の記念と日本市場の回復に向けおこなわれた過去最大規模のメガ・ファム・ツアーの模様をレポートする。


「就航50周年、長年の送客に感謝」、需要減も対策着実に

グアム準州副知事のテノリオ氏もファムツアー参加者を歓迎

 GVB局長兼CEOのナイサン・デナイト氏は、今回のメガ・ファム・ツアーの目的について「北朝鮮の問題もあるが」と前置きしつつ、「1967年の年間来島者数が4500人であったところから現在は150万人となっており、50年間ご尽力いただいた旅行会社とメディアの皆様への感謝の気持ち」とその目的について説明。「日本の旅行会社の力がなければ今のグアムはなく、最も大きい産業が観光になることもなかったはず。50年の長きにわたりグアムへ送客くださり心から御礼申し上げる」と語った。

 また、ウェルカムレセプションでもGVB理事会理事長のミルトン・モリナガ氏が挨拶し、「グアムはハネムーンからファミリー層のデスティネーションとなったが、これはハネムーンで来ていただいた方が子供を連れて戻ってきてくれたから出来たマーケット」さらに「様々なパートナーの皆様にサポートしていただき、50年の長きにわたって日本とグアムの友好関係を築けた」と謝意を述べた。

GVB局長兼CEOのデナイト氏

 ただし、GVBが公表している2017年の日本人訪問者数の推移では、上半期の6ヶ月累計は日本全体で9.9%減の32万8722人であったものの、下半期に入ってから10月までの4ヶ月間では22.1%減の19万8521人と苦戦しているところ。

 デナイト氏は業界誌のインタビューに対し、北朝鮮問題の報道が一部のメディアで正確でなかったとして、これまでに副知事とデナイト氏が日本の報道機関向けに会見をし、グアム独自の危機水準指標のCOR(Condition of Readiness)が危険水準に達したことがないこと、また、準州知事の声明文をウェブサイトに掲載し旅行会社や学校関連へ配布、さらに外務省からの危険情報も出されてないことを説明した。

GVB理事会理事長のモリナガ氏は在ハガッニャ日本国総領事館総領事の浦林紳二氏へ友好の記念として盾を贈呈

 また、対策のひとつとしてJTB、HIS、日本旅行、KNT、ジャルパック、東武トップツアーズ、楽天トラベルなどの旅行会社に「50周年記念ツアー」の販売を働きかけたほか、オンラインや新聞で広告展開などをおこなったという。

 なお、グアムでは韓国市場が上半期に26.1%増の31万9038人、下半期は24.8%増の23万4680人で推移するなど好調。しかし、日本グアム旅行業協会(JGTA)会長の村田悟氏によると「日本人観光客と現地でのお金の使い方が異なり、一部では島の経済に寄与しないケースもある」といい、税収に直結する日本人来島者の回復に向けて準州政府レベルでも本格的に動きはじめているという。