国内旅行業況、17年1Qは3ポイント減-訪日は1ポイント減
▽訪日旅行はマイナス7ポイントに、北海道などが好調
JATAによると、2017年1月から3月までの3ヶ月間の訪日旅行はマイナス7ポイントとなり、前期から1ポイント減、前期に発表した見通しからは5ポイント増となった。旅行会社からは「東京阪を訪れる定番コースから地方都市へ立ち寄るコースが増えている」との声が挙がった。また、北海道は雪まつり期間の旅行者が大幅に伸び、札幌だけでなく道東方面も増加したという。
業態別では「ネット系旅行会社」が75ポイント増の100ポイントと最も伸長。次いで、「総合旅行会社」が9ポイント増の16ポイント、「リテーラー1」が6ポイント増のマイナス12ポイントとなった。最も減少したのは「インハウス」で25ポイント減のマイナス25ポイントに。「リテーラー2」は11ポイント減でマイナス21ポイントとなった。
方面別では、北海道と近畿がともに5ポイント増で、それぞれ9ポイント、マイナス10ポイントとなった。一方、東北は14ポイント減のマイナス44ポイントに減少。そのほか、沖縄が8ポイント減のマイナス19ポイント、山陽・山陰・四国が7ポイント減のマイナス37ポイントなどとなった。
顧客層別ではすべての客層が減少。FITは2ポイント減の9ポイントと唯一プラスを維持したものの、MICEは22ポイント減のマイナス39ポイント、団体は17ポイント減のマイナス28ポイントとなった。訪日客の出身国別では台湾が8ポイント増の22ポイントと最も高く、次いで、香港が6ポイント増のマイナス3ポイント、豪州が2ポイント増のマイナス17ポイントとなった。最も減少したのは北米で、22ポイント減のマイナス26ポイントだった。
17年4月から6月までの3ヶ月間については、訪日旅行全体で1ポイント増のマイナス6ポイントを予想。旅行会社からは「桜シーズンの問い合わせが非常に多く、宿泊施設の確保、宿泊料金の上昇などで対応に苦慮している」などの意見のほか、「イースター休暇が今年は4月中旬のため、昨年よりも欧米が伸びる見込み」などのコメントがあったという。
業態別では「訪日旅行系旅行会社」が15ポイント増の5ポイントと最も伸長し、「インハウス」は6ポイント増のマイナス19ポイントと予想した。最も減少幅が大きいのは「総合旅行会社」で8ポイント減の8ポイントとなる見込み。
方面別では10ポイント減の北海道と1ポイント減の近畿以外のすべての方面が増加。なかでも甲信越・北陸と九州がともに9ポイント増で、それぞれマイナス6ポイントとマイナス32ポイントを予想する。次いで、関東、東海、沖縄がいずれも8ポイント増のマイナス11ポイントとなる見通し。
顧客層別ではすべての客層が増加。FITは6ポイント増の15ポイントと唯一プラスに。そのほか、団体は6ポイント増のマイナス22ポイント、MICEは5ポイント増のマイナス34ポイントを見込む。
17年7月から9月までの3ヶ月間については、訪日旅行全体で2ポイント減のマイナス9ポイントを予想する。