22年の宿泊業の倒産は76件で2年連続の減少、12月は5件-TSR調査
東京商工リサーチ(TSR)によると、2022年12月の宿泊業の倒産は5件だった。これにより2022年1月~12月の負債総額1000万円以上の宿泊業の倒産は76件で2年連続の減少となった。2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により118件の倒産だったが、雇用調整助成金などにより2年連続で件数が減少した。
負債総額は前年比83.0%減の236億3400万円で2年ぶりに前年を下回った。「新型コロナウイルス関連倒産」は55件で倒産件数全体の7割超を占めており、遠出での観光や出張による宿泊需要が消失し、地方を中心にコロナ禍を理由とした倒産の占める割合は高水準だったとしている。
TSRは今後の見通しについて、訪日観光客の入国制限が大幅に緩和されたことにより、外国人による宿泊需要の増加が期待される一方、急速な需要回復に伴う設備へのコスト増や原材料高、人手不足と賃金上昇などが課題として表面化している。そのため、小・零細規模の事業者では、こうした負担が経営を圧迫する可能性が高まっているとしている。
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