ハワイの「今」を駐在員の視点から-ホノルル・プライド月間、多様な人種が暮らすハワイを象徴するイベントに
盛大に行われたLGBTQイベント
先月10月は、ハワイ州では「ホノルル・プライド」月間ということで、LGBTQ(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クエスチョニング)に関する色々なイベントが開催されました。移民が多く多様な人種が暮らすハワイは、米国内でもリベラルな州の1つであり、2013年には同性婚を認める15番目の州となっています。そのため、ハワイへ結婚式を挙げに来る同性カップルも多いようです。
約1ヶ月続いたホノルル・プライド期間中は、バーやプールでのパーティ、ライブエンターテイメント、ゲーム、座談会、展示会、スポーツイベント、ビューティ・コンテストなど、あらゆる場所で様々なイベントが開催されていました。イベントを通じて、LGBTQに対する理解が効果的に深まることを感じましたが、沢山の大小スポンサー企業がこれらイベントを支えていることにも驚かされました。
10月1日のキックオフ・イベントが、アラモアナセンター内のデパート「ブルーミングデールス」。月間中に、LGBTQの尊厳と多様性を象徴するシンボルとしてカラカウア大通りの街灯に飾られていた虹色フラッグは、ハワイアン航空。毎週土曜日の午後にワイキキ沖をクルーズしていたカタマラン船は、「Hula's Bar & Lei Stand」がサポートしていました。
変わった催しとしては、ビショップ博物館にて「伝説の癒し手 カパエマフの石」展がありました。「カパエマフの石」は、ワイキキ交番の横に祀られている4つの大石で、古代にタヒチから来た4人の聖職者がヒーリングパワーを注入したと言われており、ワイキキのパワースポットにもなっています。ワイキキビーチを訪れた人なら、その石を見た事があると思いますが、石の由来や伝説を知る人は少ないと思います。今回、ビショップ博物館では、その石に秘められた歴史と石にまつわる伝説として男女二元性を有する癒しの力を持つ精霊たちの真実を解き明かしています。ハワイ語でゲイのことを「マフー」と言うのですが、この石が、LGBTQに関係があったことを初めて知りました。
その他、スポーツイベントでは、10月6日から9日にかけて、カピオラ二公園にて、ナショナル・ゲイ・フラッグ・フットボールリーグ(NGFFL)のゲイ・ボウルXXIIハワイ2022 フラッグ・フットボール・トーナメントが開催されました。多くのLGBTQのアスリート、家族、友人らがイベント参加で全米各地からオアフ島を訪れていました。尚、大会は地元の「ホノルル・ゲイ・ボウル・チーム」が初優勝しています。
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