－旅行会社の店舗を取り巻く環境をどのようにご覧になっていますか

恵まれた立地のTiS大阪支店（外観）

上田　スタッフについてくださっているお客様がいる限り店舗はなくならない。「いくらかかってもいい、100％あなたに任せるから良い旅行にしてね」というお客様を何人作るか。逆に、お客様が旅行から戻られた後で店舗を訪ねてくださり、「良かったよ」と言ってくださる、こういった小さなことの積み重ねに戻らなければ対面販売は伸びないし、維持もできない。

　一方で、ネットと店頭の共存を考えると、商品の棲み分けが必要ではないか。商品の値付けが下がっているため、件数が前年並みでも販売は前年を下回るようなケースもある。安い商品はネットに任せれば良いと思う。

　来店されるお客様は「良い旅行をしたい」「高くても良いから満足度を上げてくれ」と思われている。これを振り分けられれば、スタッフももっとやりがいが出るし、お客様づくりもできる。一緒くたになると、どうしてもさばく部分が出てしまう。

－「スタッフにつくお客様」を増やすために必要な物事は何でしょうか

上田　まずは、2回目に来ていただけるかが勝負。（初回の）第一印象はやはり大事で、相性の悪い人とは何をしても合わない。マイナスをゼロにするのが精一杯だろう。（カリスマ添乗員の）平田進也に来てもらってスタッフに講習をしてもらったが、「相性もあるし、全員を自分のお客様にすることはできない。このお客様だと思った方にはとことんやりつくせ」というアドバイスがあり、これができれば強みになると考えている。

　いずれにしても、基本的にはお客様がここに行きたい、どうしたいというニーズへの忠実な対応と、さらにお客様がこうしたいという理想を叶えてさらに満足していただけるようなものをアドバイスすることが重要だ。

－ありがとうございました