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サウジアラビア、日本人が行きたい旅行先トップ10めざす、世界からは2030年までに1億人

  • 2022年7月5日

サウジアラビア政府観光局アジアパシフィック担当最高マーケット責任者アルハサン・アルダッバグ氏(写真提供:サウジアラビア政府観光局)

 サウジアラビア政府観光局はこのほど東京と大阪でロードショーを開催した。ロードショーに合わせて、同省アジアパシフィック担当最高マーケット責任者のアルハサン・アルダッバグ氏が初来日し、メディアインタビューをおこなった。

 2017年に「日・サウジ・ビジョン2030」が策定されて以来、経済や文化など幅広い分野で協力事業が進んでおり、観光分野でも協力をしていく方針で、2019年9月からは日本を含む49ヵ国にE-ビザが発行されており本格的に観光分野への注力をしているところ。

 アルダッバグ氏は日本マーケットについて「日本の旅行者は世界でも洗練されており、世界中から来てほしいと思われている国だと思う」と印象を述べ、「(日本の旅行者は)新しい場所で様々な体験をすることが好きな国民性だと思うので、サウジアラビアの歴史や文化は世界の他では体験できないものを提供することができる」と語った。

 サウジアラビアでは日本の食や文化が好まれているそうで、例えばラーメン屋や日本食レストランがあったり、アニメフェスティバルや日本のアーティストのコンサートなども開催したという。

アルダッバグ氏(左)と6月から日本支局長に就任した小早川薫氏(右)

 同国が掲げる「ビジョン2030」の観光分野での目標のひとつに、年間の訪問者数を2030年までに全世界から1億人をめざしており、「野心的な目標」(アルダッバグ氏)としつつもインフラやホテルなど観光関連に80億ドルの予算を投資していく予定だ。

 尚、2021年のサウジアラビアの旅行者は国内外合わせて6200万人で、コロナ前の2019年比で約70%。6200万人のうち国内旅行者が5500万人で、海外旅行者は巡礼などの宗教関係が多くを占め650万人だという。

 また、雇用についても2030年までに100万人の新規雇用を創出していく目標を掲げている。現在、70万人の雇用を創出しているが、今後さらに1億ドルを投資し観光分野で必要なスキルを学んでもらうプログラムを実施していくという。アルダッバグ氏は「サウジアラビアは人口の70%が35歳以下と若い国であり、このような若い人々に新しい雇用を創出していきたい」と意欲を示した。

 今後の日本マーケットの目標を「日本人が行きたい旅行先のトップ10にサウジアラビアが入るようにしていきたい」と述べ、日本の人々や習慣などの理解を深めていきたいと意気込みを語った。