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【ホテル総支配人リレーインタビュー】第8回 ロイヤルパークホテル常務取締役総支配人 笹井高志氏

  • 2021年9月16日

小学生時代から志した人間相手の仕事
総支配人は文化祭の実行委員長

-京王プラザホテルの北島力三郎常務取締役総支配人からの質問です。「個人的に日本一素敵な笑顔をお持ちのホテルマンだと考えている笹井さん率いるロイヤルパークホテルを訪れるといつも、館内で働く人たちに元気と明るさが溢れていると感じます。笹井流の人材育成術、人を育てるコツを教えていただきたいと思います。」

笹井 総支配人室にはおらずに、できる限り館内各部署を回りスタッフに声掛けします。繰り返して話すのは「Can Do」と「組織力」です。サービス業は「しなければならない」Mustの仕事ではなく、Can、「することができる」仕事です。スタッフには「常にお客様のCanを探して、Doしてください。それが伝われば『Can Do』が日本語読みで『感動』になり、リピーターにつながります」と説明しています。

 もう1つの「組織力」はチームワーク。定例人事会議では各スタッフに関する情報交換も行います。スタッフの意見や希望を幹部で共有するのが目的ですが、常に館内を回っている私の方が部門長よりスタッフ情報に詳しいこともあります。そうなると部門長は負けじとスタッフと真剣に向き合うようになります。その成果もあって3年前には料飲部門で離職者ゼロを達成できました。

 ここに赴任し部門長を集めて最初に伝えたのは「各部門長は部内で一番元気になって下さい。カラ元気でもいいから明るく元気になってください。それが皆さんの一番大切な仕事です」ということです。とにかく前向きで明るく心からの笑顔で仕事に取り組んでほしいと伝え続けています。

-トラベルビジョンの読者にメッセージをお願いします。

笹井 1964年、前回の五輪開催時の年間訪日客数は35万人だったのに対し2019年は3000万人以上で、コロナ禍がなければ2020年に4000万人も期待できました。この需要は消えてなくなったわけではなく、コロナ禍さえ終息すれば戻るはずです。ある調査ではコロナ禍後に訪れたい国のナンバーワンに日本が挙げられています。世界の観光競争力で日本は4位につけています。観光は日本を支え外貨獲得を強力に後押しする重要産業。国際会議やイベントなど新聞の一面を飾るような出来事を体験し実感できる仕事として誇りをもって携わっていただきたい。同時に観光は人に感動を与えられる仕事であり、とくにホテルの仕事は接客を通じて何度でも人に感動を与えられる最高の仕事だと思います。

-最後にバトンを渡される方のご紹介と、笹井様からその方へのご質問をお願いいたします。

笹井 ザ・キャピトルホテル東急の末吉孝弘総支配人です。キャピトルを日本一のホテルにするという目標を掲げられている末吉さんに、ブレない心の秘訣と、特に「食」や改装されたエグゼクティブラウンジに見られるような総支配人としてのこだわりを教えていただきたいと思います。

-ありがとうございました。