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東京の中心でまちづくりと一体となった都心型エリアMICE誘致を-DMO東京丸の内 事務局長 藤井宏章氏

  • 2021年6月24日

施設と公共空間を組み合せた演出
体験コンテンツなどで他地域とも連携

-新型コロナウイルスの影響はいかがでしょうか。
藤井氏

藤井 もともと2020年の夏は東京オリパラの関係で東京国際フォーラムが使えない状況でした。1年延期により、それが今年も続いています。コロナ禍の影響も大きく、2020年度の対応案件は21件で前年比83%減。成約済みの案件が多数キャンセルされただけでなく、新規問合せの件数も激減しました。それでも、現在は2025年以降の問い合わせもあり、対応中の案件が少しずつ増えてきています。

-今後の予約状況はいかがですか。

藤井 今年12月には、コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術に関する国際会議と展示会の「SIGGRAPH Asia」が東京国際フォーラムで開催されます。また、2022年9月には東京都が誘致した「Web Summit Tokyo(ウェブサミット東京)」、2023年4月には、4年ごとに開催される「第31回日本医学会総会」が東京国際フォーラムで開催されます。このイベントでは、KITTEや仲通りなどを活用し、エリア全体で一般向けの展示も計画しているところです。

-コロナ禍の現在、注力されている取り組みをお聞かせください。

藤井 SNSやホームページを中心に、これまでできていないかったデジタルマーケティングに力を入れています。また、コミュニケーションツールとしてプロモーション動画を2本制作し、配信を始めました。これまでの海外の商談会で築いてきたネットワークを生かして、海外のプランナーに向けて発信しています。第1弾はコロナ禍におけるエリアの在り方や想いをテーマにしたメッセージ動画。第2弾ではDMO東京丸の内会員がキャストとして出演し、丸の内の魅力的なスポットを多数紹介しています。

-その他、新しい試みがあれば、教えて下さい。

藤井 DMOの会員である帝国ホテル東京、東京會舘、東京ステーションホテル、パレスホテル東京、ザ・ペニンシュラ東京、丸ノ内ホテル、THE UPPERが、全国の日本酒と焼酎の酒造とコラボして開発したオリジナルカクテルを提供するイベント「大丸有バーホッピングウィーク」を企画しています。すでにメニューもそろっています。緊急事態宣言が解除された段階で、開催日程を決めたいと考えています。

-最後に、MICEも含めた旅行業界に向けたメッセージをお願いします。

藤井 大丸有エリアだけだと、できることは限られています。海外から来ていただくのであれば、日本を知ってもらい、日本を楽しんでもらいたい。そのためには、地域間の連携が大事になってきます。まずはお互いを知ることが必要になると思います。たとえば、東京都内や周辺県の自治体でもさまざまな観光の取り組みをおこなっています。お互いに話をするなかで、いろいろな可能性が広がると思います。主催者のニーズに合うものができるのであれば、他の地域とも協業していきたいと考えています。

-ありがとうございました。