シンガポールの今-ウィズコロナからポストコロナに向けて観光業の現状
F-ness International(Singapore)代表取締役の赤井亮太です。シンガポールは、雨が降らない日が続いています。ただ、例年に比べて涼しく、最低気温24~25度、最高気温30~32度くらいで日差しは強いものの湿気がなく、過ごしやすいです。本日はシンガポールの今をレポートしてみたいと思います。
シンガポールの今
シンガポールは依然としてコロナ禍によるいくつかの制限があるものの、ほぼ正常に戻っています。下記に、いくつか制限の例を挙げます。
-1グループ8人の制限(レストランでは8人以上が同一のテーブルには座れません)
-飲食店の10時半閉店(アルコールの提供は9時半まで)
-どこへ行くときも携帯電話でスキャンを実施
(GPSと連動して行動をトレースし、コロナ患者が出た場合には、濃厚接触者を早期にあぶり出すのが目的)
日本でも、「飲食店は時短営業をしてください」「会食の人数を4人や5人にしてください」と政府が言っていると思いますが、大きな違いは、日本は要請ですが、シンガポールは強制で、違反の場合には罰金、外国人は最悪の場合、国外退去処分があります。このコロナで、民主主義vs社会主義ということも議論されたりしますが、その構図に当てはめると、アメリカやイギリス、日本は民主主義のグループ、そして中国やシンガポールは社会主義のグループに入ります。
また、シンガポールはサーキットブレーカーと呼ばれるロックダウンも実施しましたし、現在もそこからの段階的な解除状態にあり、サーキットブレーカー後、Phase1に移行し、Phase2を経て現在はPhase3にあります。非常に長期の制限状態にありますが、結果的にコロナを抑え込めた状況にあり、国民はおおむね満足しているように感じます。
ここで、少しコロナ患者の状況をおさらいしてみましょう。
国(地域) | 感染者 | 死者 | 人口 | 人口あたり感染者数 | 人口あたり死者数 |
---|---|---|---|---|---|
世界 | 1億1470万5344人 | 264万8569人 | 77億1500万人 | 0.0149人 | 0.000343人 |
アメリカ | 2873万9797人 | 51万5116人 | 3億2820万人 | 0.0876人 | 0.001570人 |
インド | 1112万4527人 | 15万7248人 | 13億5300万人 | 0.0082人 | 0.000116人 |
ブラジル | 1058万7001人 | 25万5720人 | 2億950万人 | 0.0505人 | 0.0001221人 |
ロシア | 426万8215人 | 19万2323人 | 1億4450万人 | 0.0295人 | 0.001331人 |
イギリス | 418万8400人 | 12万3296人 | 6665万人 | 0.0628人 | 0.001850人 |
日本 | 43万5016人 | 8026人 | 1億2650万人 | 0.0034人 | 0.000063人 |
韓国 | 9万0372人 | 1606人 | 5164万人 | 0.0018人 | 0.000003人 |
中国 | 8万9923人 | 4636人 | 13億9300万人 | 0.0001人 | 0.000003人 |
シンガポール | 5万9956人 | 29人 | 563万9000人 | 0.0106人 | 0.000005人 |
これを見ると、シンガポールの死者数は非常に少ないことがわかると思います。なんと100万人に5人という比率です。先述した通り、トレースにより早期発見が可能だったことが死者数を少なくできた一因だろうと考えられています。
ちなみに、日本もマスコミは、大々的にコロナ不安をあおっていますが、人口あたりの感染者数(1000人に3人)、死者数(10万人に6人)ともに世界でも最も少ない部類に入ることがわかります。数字で見ると少ないわけです。さらに、インフルエンザは毎年1,000万人以上が罹患し、インフルエンザ関連死は毎年1万人と推計されていますので、それと比較しても圧倒的に少ないです。あくまで私見ですが、ワクチンや治療薬がなかったことで人々を不安に陥れましたが、インフルエンザと比較しても感染力は低く、危険度も低いと言えるのではないでしょうか。
上記で述べたように、シンガポールは依然として制限は付いているものの、コロナをほぼ抑え込み、日常が戻ってきているという状態です。一方で、観光業(特に旅行業)はまだまだ回復していません。