空港整備予算のあり方と課題、航空連合がシンポジウム開催

「受益と負担の関係」から空港整備に政策提言
航空機燃料税の廃止を要望

シンポジウムの様子  航空連合はこのほど、第19期政策シンポジウムを開催した。テーマは「空港整備勘定にかかわる課題と今後のあり方」。訪日外国人旅行者の急増や空港の経営改革が進むなど、空港行政をとりまく環境が大きく変化するなか、改めて空港整備に特化した予算である「空港整備勘定」について考えるというもの。航空連合としては、今回の議論によりこれまでの提言を点検・整理し、産業政策提言として深化させたい考えだ。


空港整備勘定について国交省が開設、18年度は4309億円

国土交通省18年度航空局関係予算決定概要より(※クリックで拡大)  シンポジウムではまず、国土交通省航空局航空ネットワーク部長の久保田雅晴氏が登壇し、空港整備勘定のこれまでの経緯と今後について説明した。空港整備勘定とは、空港や航空保安施設などの整備や維持管理をおこないながら、空港の運営、航空保安対策、借入金の返済などの実施を目的とした予算のこと。一般財源と航空機燃料税収入などからなる一般会計からの繰入金と、空港使用料や貸付料収入などの自己財源から成る。

2018年度予算は4309億円で、このうち一般会計からの受入が全体の18.2%にあたる785億円、自己財源が81.8%にあたる3524億円。歳出はプール制をとっており、羽田を中心とした空港の整備事業、維持運営事業、空港管制施設などの新設・改良工事をおこなう空港路整備事業などに使用されている。

 空港整備勘定は1970年に設けられたが、特別会計に関する法律の改正で2014年には国土交通省所管の「自動車安全特別会計」枠内の公共事業勘定として組み込まれた。その理由は、空港経営改革や債務の返済状況を確認するための経過措置として一般会計から区別するため。具体的には、財政投融資から借り入れた羽田空港拡張整備資金の償還のためだ。この借入金の残高は17年度末で5722億円となっており、40年度に完済する予定という。

 久保田氏は現状認識として、路線の誘致やインバウンド向け施策などにより、着陸料や航空機燃料税の軽減措置が続く一方、羽田空港の機能向上などで11年度以降は国が管理する拠点空港の歳出予算が増加しており、福岡や那覇空港での滑走路増設事業や老朽化対策で、一般空港の整備費用も拡大していると紹介した。

空港整備勘定の歳入・歳出について/国土交通省18年度航空局関係予算決定概要より 

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