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ASEAN10ヶ国、設立50周年で観光に注力-ATFレポート

ASEANを1つの観光デスティネーションに
クルーズ振興にも注力

10ヶ国がメディア向けセミナー、観光施策をアピール

STBマーケティング・グループエグゼクティブディレクターのオリバー・チョン氏  今回のATFでは参加したメディアに対し、10ヶ国の観光局が記者会見を実施。各国の魅力や今後の方針などを説明した。このうちシンガポール政府観光局(STB)はミレニアル世代、家族、55歳以上のアクティブシニア、MICEをターゲットにすることを説明。開催予定のイベントをアピールするとともに、シンガポール動物園やナイトサファリなどのあるマンダイ地区の開発状況についても紹介した。今後は20年以降に「バードパーク」「レインフォレストパーク」や宿泊施設などの開業を予定しているという。

18年のATFはチェンマイで開催。TATが主催したレセプションには、観光・スポーツ大臣のゴープガーン・ワッタナワラーングーン氏が参加した また、次回のATFの開催地であるタイ政府観光庁(TAT)は、16年は前年比9%増の3260万人がタイを訪問したことを説明。17年については6%増の3450万人を目標とし、開催地のチェンマイなどについて、タイならではの体験素材を訴求する方針を示した。日本に対しては、主力のシニア層や女性層に加え、学生団体の取り込みを強化する考えだ。

ミャンマーの記者会見。プレゼンター以外にも多くのサプライヤーが駆けつけた  各国のメディアから注目を集めたのはミャンマーで、ホテル観光省を中心に、旅行会社など最多の5名がプレゼンテーションに登壇。世界遺産や自然の魅力などをアピールした。同国については、これまでは宿泊などのランド費用が高いことが課題として挙がっていたが、ホテル観光省によれば16年12月の時点で総客室数は5万6433室にまで増え、ホテルの選択肢も増えたという。日本市場に向けてはJTB.Polestar取締役社長のチョー・ミン・テイン氏が「情報発信が今後の課題」と語り、日本旅行業協会(JATA)などと協力して日本でのピーアール活動を強化する考えを示した。

取材協力:シンガポール政府観光局
取材:本誌 栗本奈央子