LCC、旅行会社の販売力に期待-鍵は地方需要開拓、WITより
日本市場、旅行会社など流通パートナーに期待
また、パネルディスカッションでは日本での流通戦略についても各社が考えを述べた。鈴木氏は広範な販売力に期待し、旅行会社など流通パートナー経由の販売を増やしていることを明らかにした。「流通パートナーについては日本独特のものがあるため、ここに入っていき流通を拡充する必要がある」との認識だ。
GKはアクセスやアマデウスセイバートラベルネットワークといったGDSと予約流通販売契約を締結しており、旅行会社経由の販売増強をはかってきた。就航以降の流通実態の変化については、鈴木氏は「GKは昨年の就航当初は95%が直販で流通パートナー経由は5%未満だったが、今年4月の時点では流通パートナーによる販売比率を20%まで高めている」とした。そのうえで「直販は空席を埋めるのにはいいが直前予約が多く、販売計画を立てやすい流通パートナー経由とのミックスが好ましい」と期待感を示した。なお、GKは7月4日に新たな流通パートナーとしてローソンとの提携を発表。ローソンのマルチメディア端末「Loppi」で航空券の販売を開始している。
AKも日本市場では流通パートナー経由の販売を重視しており、旅行会社経由の販売を実施。エアアジア・ジャパン(JW)ではコンビニエンスストアやネットバンクを含む金融機関などで決済が可能となっている。リー氏は「現在は販売の90%以上が直販だが、現在のロードファクターは80%から90%程度。これを、できるだけ100%に近づけていくなかで、流通パートナー経由の販売比率も15%程度まで拡大する可能性がある」とした。