現地レポート:カリフォルニア、フライ&ドライブで新旅行を提案
レンタカーで巡るパシフィック・コースト・ハイウェイ
カリフォルニア・フライ&ドライブの旅
映画の世界に入り、地元の人に交じってショッピングを楽しむ
ロサンゼルス/サンフランシスコ間は直線距離で約650キロ。東京/兵庫間くらいの距離だ。今回はロサンゼルスからパシフィック・コースト・ハイウェイと呼ばれる州道1号線を中心にドライブし、サンフランシスコから帰国する6日間の日程だ。海岸沿いに走るルートの風光明媚さは有名で、数多くの企業がここでCMを撮影したり、レンタカーを借りてドライブを楽しんでいる日本人旅行者もいる。
いよいよドライブ開始となる2日目の朝、ダウンタウンを出発し、ベニスやサンタ・モニカなどで休憩をとりながら観光し、この日はサンタ・バーバラに宿をとった。スペイン風の古い街並みが残る美しい街として知られる町だが、海岸沿いのリゾート地以外にも、内陸側ではワイナリー巡りが楽しめる。映画「サイドウェイ」の舞台にもなったため、ご存じの方も多いだろう。ちなみにロサンゼルスからは約160キロ、フリーウェイ101号を走れば2時間弱という距離だ。フライ&ドライブのデビューを飾るには、手頃な候補地ともいえる。
サンタ・バーバラから1時間弱のところに、ソルバングという街がある。ここは街並をデンマーク調に統一しているのが特徴で、メインストリートにはデンマーク風の食事やお菓子を出す店や近隣のワインを売る店が集まり、一種のテーマパークとして観光客が訪れる場所だ。宿泊施設は少ないため、サンタ・バーバラを起点に楽しむのも良いだろう。今回はさらに、サンフランシスコとロサンゼルスのほぼ中間にあるサン・ルイス・オビスポまで足を伸ばし、そこに泊まった。
サン・ルイス・オビスポは、1772年に設立されたキリスト教の伝道所から街の歴史が始まったという。周囲には多くのワイナリーが点在するほか、毎週木曜の夕方にはダウンタウンの中心に自作の作物を持ち寄る農家などが屋台を出すファーマーズ・マーケットが催されることで知られている。地元の人たちに混じってこうしたマーケットで買い物をするのは、旅情をそそるものがある。むしろ、こういう経験こそがドライブ旅行の醍醐味だ。
ロサンゼルス周辺にはこうした特徴のある小さな町が点在しており、レンタカーなら自分のペースで好みの場所を訪れることができる。海岸沿いの爽やかな景色とそれぞれの町の味わいが楽しめる。