現地レポート:カリフォルニア、フライ&ドライブで新旅行を提案
レンタカーで巡るパシフィック・コースト・ハイウェイ
カリフォルニア・フライ&ドライブの旅
クルマを降りても楽しめるサンフランシスコ
早くも4日目となるこの日、まず向かったのはサン・ルイス・オビスポから約1時間30分のところにある「ハースト・キャッスル」だ。20世紀前半に名をはせた新聞王ウィリアム・ランドルフ・ハーストの邸宅で、165もの部屋を持ち、広大な庭には動物園まで設けられている。この宮殿のような邸内やハーストが集めた膨大な骨董品のコレクションを見て回るツアーが行なわれているのだ。
続いて州道1号線を北上し、モントレー半島の北側に位置するモントレーを訪問。「モントレーベイ水族館」は、ラッコや50メートル以上にも成長するジャイアント・ケルプと呼ばれる海藻をはじめ、モントレー湾の海洋動植物を中心にした展示は高い評価を得ている。またゴルフ好きには「ペブル・ビーチ・ゴルフ・リンクス」がある街といった方が通りが良いだろう。ペブル・ビーチへと向かう有料道路「17マイル・ドライブ」を走り、同ゴルフ場を訪れれば、生涯の思い出になるかもしれない。
翌日は少し早めにモントレーを出発し、一路サンフランシスコへ。約200キロの距離を、2時間強でたどり着けた。
サンフランシスコの見どころについては、今さら語るまでもないだろう。「フィッシャーマンズ・ワーフ」や「ピア39」「アルカトラズ」、郊外の「ナパ・バレー」などなど。新しいところでは「カリフォルニア科学アカデミー」も興味深い。
今回はゴールデン・ゲート・ブリッジのサイクリングに挑戦した。フィッシャーマンズ・ワーフ近くで自転車を借り、まずは橋の真下までサイクリング。その後、海抜0メートルから一気に高さ270メートルまで上り、そして2700メートルの橋を横断し、対岸のサウサリートからフェリーで戻ってくるというコースだ。正直、運動不足の身には大変に苦しいものだった。しかし、だからこそ思い出深いものとなったともいえる。歩くよりも効率よく、そしてクルマよりもゆっくりと見学できるのが自転車の魅力でもある。ちなみに橋には自転車も歩行者もとても多いため、安全には注意したい。
サンフランシスコはロサンゼルスとは違い、ケーブルカーやタクシーなど公共交通機関で回れる手頃な大きさが良い。レンタカーを降りて観光するという選択肢を取ることもできるのだ。つまり自由度が一層高いといえるだろう。
今回のようにカリフォルニアの二都市間を走るのも楽しいが、ひとつの街を起点に、日替わりで北に向かったり南に向かったりしても良いし、気に入った街があれば、そこに2、3日滞在しても良い。自由気ままなドライブ旅行で、一味違ったロサンゼルス/サンフランシスコの魅力を楽しむことができるだろう。
デルタ航空、ネットワーク活用し、多様なカリフォルニア旅行を提案
デルタ航空(DL)が羽田/ロサンゼルス線を就航してから1年がたつ。これにより、DLのカリフォルニアへのネットワークは、東京発は羽田、成田/ロサンゼルス線/ロサンゼルス線、成田/サンフランシスコ線の3路線を運航し、関西からは関空/シアトル線でシアトル経由でのロサンゼルス、サンフランシスコへ入れる。多彩なネットワークをアピールし、旅客ニーズに応じた幅広い商品企画や旅行提案につなげたい考えだ。
例えば、パッケージツアーでは仕事を終えてから出発し、週末を有効活用できる羽田発着の“弾丸トリップ”的なツアーが発売され、すでに定着化している。また、ロサンゼルス線とサンフランシスコ線のオープンジョーによる周遊旅行や、行きは現地朝着の成田線、帰りは現地夜発の羽田線のコンビネーションで現地滞在時間を最大限にする旅行パターンも可能で、FITを中心に利用が散見されるという。
なお、DLでは米国路線で2011年夏から、プレミアムエコノミー座席「エコノミーコンフォート」を導入。片道80ドルから160ドルの追加で、従来のエコノミークラスより足元が最大4インチ広く、リクライニング角度が1.5倍に拡大した座席や優先搭乗サービス、カクテル類等の無料サービス等を提供し、好評だという。
取材:竹井智