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マリオット、上海万博に向け販売強化−09年のレジャーはプラス成長の予想

  • 2009年7月15日
 マリオット・インターナショナルは、2010年5月に開幕する上海万博に向け、日本市場でグループホテルの販売を強化する。同社日本グローバル・セールス日本支社長の小杉眞弘氏によると、開幕までに新設する予定の5軒を含めて上海には17軒のグループホテルを有しており、米国の景気後退の影響や地理的な近さもあって日本への期待が大きいと説明。旅行会社との仕入れ交渉の段階から万博期間中の送客を訴えていく方針だ。

 また、ハワイへの送客も重視。米国本土からの利用者数が減る中で、アジア、特に日本市場に期待がかかっているという。10月第1週には日本航空(JL)やポリネシア・カルチャー・センターと共同で「スピリット・オブ・アロハ・バスツアー」のキャンペーンを東京、名古屋、大阪で開催。ラッピングバスを運行して消費者向けイベントへの参加やメディア露出を集中的に展開するほか、ジェイティービー(JTB)、エイチ・アイ・エス(HIS)、近畿日本ツーリスト(KNT)、ジャルパックに専用商品を造成してもらい、イベントなどの会場で販売を促進する。


▽レジャーの回復に好感触、通年のFIT宿泊者数は5%増か

 足元の需要動向は、「春先まではソウルが全体を牽引しており、その後ハワイあたりまでの距離のデスティネーションで良い兆しが見えてきていた」ものの、新型インフルエンザが発生。7月と8月は、「レジャーは戻ってきている」一方、業務渡航やMICE需要は「対策が簡単ではない」状態だ。

 今後の見通しとしては、7月以降は顧客単価の下落により収益ベースでは前年を上回っていないものの、日本人宿泊者数は増加。宿泊数は、通年ではFITは前年比5%増、団体が前年並み、業務渡航が20%減程度に着地する見込みという。