正社員不足50.6%、高水準続く 旅館・ホテルの非正規不足は改善傾向

  • 2026年5月25日

 帝国データバンクの調査によると、2026年4月時点で正社員の人手不足を感じる企業は50.6%となり、4月として4年連続で5割を超えた。非正社員の不足は28.3%で前年から低下したものの、運輸や建設などでは人材不足が続いている。

 同調査は2026年4月16日から30日にかけて全国2万3083社を対象に実施し、1万538社から有効回答を得たもの。正社員不足の割合は前年同月比0.8ポイント低下したが、依然として半数を上回る水準にある。非正社員は同1.7ポイント低下し、4月としては4年ぶりに3割を下回った。

 業種別では、正社員の不足感が「情報サービス」で66.7%と最も高く、AIやDX関連案件の増加により、単純作業よりも設計や運用を担う高度人材の需要が強まっている。次いで「運輸・倉庫」が65.9%となり、上位業種で唯一前年を上回った。燃料費や人件費の上昇も重なり、物流コストの価格転嫁が追いつかない状況が続いている。

 非正社員では「人材派遣・紹介」が60.0%で最も高かった。一方、旅行・観光関連では「飲食店」が59.1%、「旅館・ホテル」が38.5%となり、いずれも改善傾向を示した。DXやスポットワークの普及による生産性向上に加え、物価高や一部訪日需要の変化で来客数が落ち着いたことも背景にある。

 2025年度の人手不足倒産は441件と3年連続で過去最多を更新し、建設業や道路貨物運送業など労働集約型産業で深刻化している。