海外教育旅行シンポジウム、専門特化型ツアーなど9事業を紹介 工業高校の進路直結プログラムも
「離島モデル」として期待 地域課題と結びつく教育旅行
地方創生や横展開の観点で注目されたのが、JTB教育第二事業部と東京都御蔵島村教育委員会によるアメリカでのプログラム。離島の地域課題とキャリア教育を結びつけた点が特徴的だった。
御蔵島村では人口減少や若者流出が課題となっている。そんななかで、同村の教育委員会は文久3年(1863年)の米国船救助の歴史を起点にマサチューセッツ州での研修を計画。グローバルな視点を養うとともに、将来的なUターンや地域貢献への意識醸成を図る。
プログラムでは大学訪問や現地学生との交流に加え、離島振興のモデルケースとしてナンタケット島も訪問する。なお、同島では教育費は基本的に村が負担しており、修学旅行の実現にあたっても「全額個人負担なし」をめざし、準備を進めているという。
アドバイザーを務めた城西大学附属城西中学校・高等学校学校長の神杉旨宣氏は「世界の最先端に触れることは、島の価値を改めて認識する機会になる」とし、「地域格差を打破するきっかけに海外教育旅行がなればと思う。「過疎化が進む地域の子どもたちに夢を与えてもらえれば」と期待を示した。
「共通項」と「社会課題」が交流の鍵に
高野氏は総括として、「共通項のある交流」の重要性を指摘。伝統技術やロボティクス、日本語といった共通のテーマを軸にすることで、より交流が深まるとした。さらに「社会課題や現地の人々に焦点を当てることで、交流はより意味のあるものになる」と強調した。
そのうえで「不安を上回る感動と成長が海外教育旅行にある」という参加校の先生のコメントを引用し、「世界情勢で厳しい状況だが、それ以上に世界に行くことに海外教育旅行の意義がある」と強調。「旅行は平和産業というよりも平和を創る産業」と語り、「いろいろな観点が生徒の成長、ひいては世界平和に貢献することを期待している」と締めくくった。
