日本文化の魅力を世界へ、みたて庄司英生氏が描く観光ビジネスの戦略 DMOの課題は?
庄司 約20社ほどで、英国を中心に、フランスやオーストラリアとも取引があります。主にOTAではなくハイエンド層の顧客を抱える旅行会社が多いです。
庄司 現時点ではBtoBの拡大を優先します。これまでは当社側のオペレーション体制の未熟さから多くの依頼を捌けませんでした。一緒に働く仲間はまさに財産ですので、そこをパンクさせてしまっては意味がありません。現在は体制も成熟し、システム面も整備されたため、顧客を増やせるフェーズに入ったと考えています。米国などにも顧客を広げていきたいと考えています。
一方、当然ですがBtoBでは旅行会社の皆さんが買いたいものしか買ってくれません。日本の観光市場はまだ発展途上で、ゴールデンルート以外の認知度は低いです。私たちは「地域文化が咲き誇るカラフルな社会を次世代に継承する」がビジョンなので、ニッチなものも提案していきたい。そこで、BtoBを強化しつつ、BtoC展開も近い将来スタートする予定です。
庄司 販路については、OTAへの掲載やウェブサイトの信用力を向上させることが基本になります。また、コロナ禍に立ち上げた訪日旅行PR事業を手掛ける「Japan-san」を通じて海外の旅行ジャーナリストとのネットワークがあるので、彼らに取り上げてもらうことも一つの手段と考えています。
また、みたて創業時、最も活用した販売チャネルは五つ星ホテルのコンシェルジュでした。BtoC事業はまず京都で展開しますが、最初のチャネルはガイドやコンシェルジュの方々が中心になると思います。
庄司 当時、知り合いにレ・クレドールの会員の方がいて、その方の推薦を受けました。また、コンシェルジュの方々に無料体験会を実施し、茶道や華道を体験してもらうことで、サービスの魅力を直接伝えました。彼らが納得すれば、自然にゲストへ薦めてもらえます。
庄司 もちろんです。例えば国内のDMCからの依頼もあります。ただし、すべての案件を受けるわけではなく、オペレーションの問題を考慮し、信頼できる会社との取引を優先しています。
また、当社は京都の職人や文化体験を提供するサプライヤー的な立場もあります。京都や日本酒の観点からユニークな体験を求めている方がいれば、ぜひお気軽にお問い合わせいただきたいと思っています。
庄司 元々日本酒が好きでしたが、コロナ禍で新しいビジネスを立ち上げようと考えたとき、海外と日本の評価に大きなギャップがあるのが日本酒で、その価値を再評価する機会になるのではと考えました。
庄司 実は富久錦さんにインタビューしたことがあり、その時に「どれだけ他の地域の米が安くても、地域の経済を守るため地元の米しか使わない」という話を聴いて感動したのがきっかけです。そこで、企画書を作り直接酒蔵を訪れてプレゼンし、協力を取り付けました。