RPAは人材不足を補えるか?導入時の課題と伴走支援の必要性-エグザクトソリューションズ 宮寺匡広氏

前回のコラムでは、私の経歴とRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)についてご紹介しました。
RPAとはDX化ツールの一つで、PC上の面倒な単純作業を自動化してくれるソフトウェアロボットです。業務プロセスの効率化やエラーの削減が可能になり、予約情報の入力や請求書処理などの定型業務を自動化することで、従業員はより価値の高い業務に集中できるようになります。
今回は、RPA導入の際に気を付けたいポイントや、迅速に業務効率化を達成する方法についてご紹介いたします。
■人にしかできない仕事に集中するためのRPA
旅行・観光業含めサービス業は接客、即ちお客様とのコミュニケーションが非常に大切です。親身な対応は付加価値を高めますし、お客様のご要望を満たすことができれば、満足度の向上にもつながり、顧客サービスの質を高めることができます。
ですが、それ以外の事務作業や単純作業が煩雑で、手が回らないというお話もよくお聞きします。この状況を放置してしまうと、サービス向上に時間を割けず、結果としてサービスの質低下に直結する恐れもあります。
課題解消の方法として採用も考えられますが、人件費の高騰により、中小企業にとっては経営を圧迫してしまう難しい選択肢かもしれません。また、今後は少子高齢化が進み、働き手不足もより一層深刻になるため、さらに業務はひっ迫していくことでしょう。
そう考えると、業務を効率化し生産性を上げることこそが、現実的な方法と言えるのではないでしょうか。人手不足を解消するツールとして注目度の高いRPAですが、多くの企業が導入する理由は、人がやらなくてもよい作業を自動化し、人にしかできない仕事に時間を割くためなのです。
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