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地域に分け入るJAL社員たち~岐阜県高山市編~

  • 2022年7月14日

商工労働部 雇用・産業創出課長 太江敦さん

雇用・産業創出課の皆さん。左から3人目が太江さん 1995年に高山市役所に入庁。現在、商工労働部雇用・産業創出課において、産業の振興並びに地域経済の持続的な発展のため、主に企業・サテライトオフィスの誘致、起業・創業の支援、中心市街地の活性化、雇用の維持・確保に対する支援などに取り組んでいます。

新型コロナウイルス感染症の影響により、観光関連産業を基盤産業とする高山市においては、日常生活が取り戻されつつあるものの、市内経済は厳しい状況にあります。再び人流が回復し、国際観光都市「飛騨高山」に多くの国内外からの観光客をお迎えするため、まちの魅力・価値がさらに高まるよう、さまざまな縁をつなぎながら、市民・事業者の皆さまと連携して取り組んでいきたいと考えています。

-観光資源やお薦めの食、特産品などをご紹介ください。

 高山市は、北アルプスに代表される雄大な自然に囲まれ、ユネスコ無形文化遺産の高山祭をはじめ、古い町並などの歴史と伝統・文化が息づくまちです。観光関連産業をはじめ、高度な木材加工技術を有する家具製造業、トマト・ホウレンソウ栽培などが盛んで、飛騨牛・地酒などの食文化も充実しており、東京都とほぼ同じ面積を有する日本一広大な市域は、森林、温泉など多様な地域資源に恵まれています。

城下町の中心、商人町として発達した上町、下町の三筋の町並みを合わせて「古い町並」と呼んでいる

飛騨牛

 そのなかから、JALからの出向者と立ち上げ、本年4月にオープンした『飛騨高山にぎわい交流館「大政」』をご紹介します。大政は、まち歩きの楽しさを高めるための利便性や回遊性の向上、滞在時間の延長などによる中心市街地の活性化を図ることを目的として、大正末期に建築された町家をリノベーションした施設です。飛騨の家具や照明器具など優れた技術を体感でき、夜には大政と行神橋がライトアップされるなど新たなまちの魅力となっています。

飛騨高山にぎわい交流館 大政

大政内の休憩スペース

ライトアップされた行神橋と大政

-地域が抱える課題や目標、それに対する取り組みについて教えてください。またその課題のなかで、JALからの出向者の方に期待することは何でしょうか。

 人口減少、若者の流出などによる産業の担い手不足、空き家・空き店舗の増加などは、他の地方都市と同様に高山市が抱える課題となっています。こうした地域課題に対応するため、まち歩きの楽しさを高めるための利便性や回遊性の向上によるまちの価値・魅力の向上や、イノベーションによってまちを活性化する起業家の支援、地域課題の解決につながるサテライトオフィスや企業の誘致に取り組んでいます。

 これらの取り組みを加速するためには、JALグループの全国各地の都市に関する知見・見識や情報発信力、経営の視点を踏まえた課題解決力が重要だと考えています。先にご紹介した「大政」では、出向者が中心となって施設のオープンから運営までを牽引しています。コロナ禍における移動も徐々に緩和されてきていますので、官民交流による相乗効果により、サテライトオフィスの誘致やワーケーションのさらなる推進に、出向者とともに取り組んでいきたいと思っています。