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ハワイ、日本市場の復活に期待 「マラマ」を体現する観光客のスタンダードに

 意見交換のセッションでは、ハワイ側からは「ハワイはワクチン接種率が高く、コロナ罹患率も抑えられており、最先端の医療施設もある。島という利点を活かして水際対策も行っており、日本政府には『アメリカ』と一括りに捉えないでほしい」(コウチ氏)、「ホテル関係者からは、日本からはまだ問い合わせが来ていないと聞いた。米国本土からの観光客で現在ホテルの占有率が非常に高くなっているので、日本の旅行会社ももっとハワイ側とのコミュニケーションが必要なのではないか」(マウイ群長マイク・ビクトリーノ氏)などの声が挙がった。一方日本側からは1日当たりの入国者数の上限の問題が提起され、在ホノルル日本国総領事の青木豊氏が「需要に合わせて適切にコントロールしていく」という政府の見解を説明するなどのやり取りもあった。

左からマウイ郡長マイク・ビクトリーノ氏、ホノルル市長リック・ブランジャルディ氏、ハワイ郡長ミッチ・ロス氏、フリーズ局長兼CEO、高橋会長

JATA、アフターコロナは消費額を重視 渡航者数は23年にコロナ前の水準へ

 JATAはハワイ側の出席者に向けて、日本の現状と海外旅行再開に向けたロードマップ、海外旅行のガイドライン、今後の数値目標、プロモーション活動などを説明。このなかでハワイ旅行の数値目標については、22年の渡航者数は19年比40%の60万人強、消費額は19年比50%の11億ドル強、23年の渡航者数は19年とほぼ同数の150万人強、消費額は19年を10%上回る24億ドル強と設定。1人1日当たりの消費額の目標は265ドル程度とした。プレゼンテーションを行ったJATA海外旅行推進部副部長の薦田祥司氏は、「コロナ前まで旅行会社の目標値は人数に重点が置かれる傾向があったが、今後はハワイにおける消費額という点も意識していく必要がある」として、レスポンシブルツーリズムの観点からも質と価値の高い送客に注力していくことを強調した。

  • 海外旅行再開に向けたロードマップ
  • 今後の数値目標

 5日に行われた会談では、イゲ州知事が「ハワイは全米で最もコロナの感染率が低い。この1年ほどで米国本土からの旅行者がパンデミック前を上回るまでに増え、経済的にも回復の兆しが見えてきているが、海外からの観光客はまだ戻っていない」と状況を説明。ハワイの業界関係者からも日本市場への期待の声が寄せられているといい、「ハワイ全体が日本の方々に安全に戻ってきていただけるよう、どんな手伝いでもするつもりだ」と、往来再開に向けて全面的に協力する姿勢を示した。

イゲ州知事との会談はワシントンプレイスで行われた

観光の再生には「日本とハワイが培ってきた関係がベスト」、イゲ州知事

「観光産業の活性化に協力を惜しまない」と語るイゲ氏

 会談終了後、メディアのインタビューに応じたイゲ州知事は、ハワイの観光産業における日本人旅行者の重要性を繰り返した。

 イゲ州知事はハワイと日本の関係について、「人と人との繋がりがしっかりしていて、ビジネスにとどまらず個人的なレベルまで交流ができている」と見ている。ハワイでは「リジェネラティブ・ツーリズム(再生型の観光)」を目指しており、観光客が特別な時間を過ごすと同時に、地域社会にもインフラ改善や経済活性化などの利益をもたらす観光を理想形としている。その実現に向けて、「日本とハワイがこれまで培ってきた関係性がベスト」だとイゲ州知事は話す。「両者の価値観には非常に近いものがある。日本人旅行者は、マラマの精神や、土地や自然を大切にするハワイの考えをよく理解し、文化や伝統を尊重してくれる。ハワイは今後そういう方々にプロモーションしていきたい」。

 また日本からの旅行の再開に向けては、「安全で楽しく旅行ができるよう、旅行業界のパートナーと協力して、懸念事項があれば迅速に対応できる体制を整えていく。日本側でもハワイはアメリカでも最も健康的で安全な旅行先であると広めていってもらいたい」と語った。

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