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ハワイ、日本市場の復活に期待 「マラマ」を体現する観光客のスタンダードに

「ハワイの地域社会が求めているのはベストなバランス」フリーズ局長兼CEO

 続いてインタビューに応じたフリーズ局長兼CEOも、「日本とハワイには祖先や自然を重んじ、互いを思いやるという共通の価値観がある」と述べ、両者の繋がりの深さを強調した。

 ハワイでは19年に観光客数が1000万人を超え、オーバーツーリズムによる住民のストレスも高まっていた。パンデミックにより観光客が途絶えたことで「島が自分達に返ってきた」と喜ぶ人もいたというが、ハワイにとって観光客の減少は同時に経済の崩壊を意味している。フリーズ氏は「ハワイの地域社会が求めているのはベストなバランス」だと話し、ハワイへの理解が深い日本人が観光客の模範となることに期待を寄せた。

 また日本市場については、「コロナ禍で訪問者数は落ち込んだが、消費額や滞在期間は予想以上に伸びている」と評価。ハワイ側では日本市場が24年まで戻らないだろうと想定していたため、会談でJATAが23年には19年レベルにまで回復するとの予測を報告したことは「嬉しい驚きだった」という。

 HTAのデジタル戦略については、「デスティネーション・マネジメントにおいてテクノロジーは不可欠」と前置きしたうえで、ハワイ州や各市郡、政府の関連部署らと統合されたシステムの構築を目指していることを説明。また、ハナウマ湾での予約システム導入を例に挙げ、DXは観光客の利便性向上にとどまらず、住民の安全や公衆衛生、自然資源の保護にも繋がると、今後の展開に意欲を示した。

「より良い地域社会を作っていくことがより良いデスティネーションを作ることになる」とフリーズ氏

 インタビューに同席したハワイ州観光局(HTJ)日本支局長のミツエ・ヴァーレイ氏は、「日本市場はリピーター率が68%と高く、ハワイが大好きな個人旅行者がまず戻ってくるだろう」との見方を示し、そのリピーターをアンバサダーとしてマラマの精神を啓蒙していく考えを語った。また、今後はFITに続いてウエディングやハネムーン、記念旅行などの「ロマンスマーケット」が戻り、次いでパンデミックの影響を受けておらず収入の安定した「ニューノームワーカー」が、その後年末から年始にかけてファミリー層が復活すると予測。HTJでは旅行会社に向けて時期とターゲットに合わせてメッセージやコンテンツを発信し、ハワイの指針を反映したツアー造成を促していく考えだ。