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今後のホテルが問われるのは「人材確保能力」-リクラボ 久保亮吾氏寄稿

  • 2022年3月9日

人を集める能力が今後問われるホテル運営能力

 大河ドラマに影響されての発言ではないのですが・・・、戦う前に武将がもっとも重要視するのは「兵力」です。

 あたりまえですよね、やはり自陣の戦力を担保するのは人数です。もちろん桶狭間の戦いのように天才的な戦術によって少人数で大勝利した例もありますが(これについては、また別途書きたい)、それは瞬間的な戦術的勝利であって、長期の戦略という視点では戦力不足のままずっと戦い続けられるということはありません。

 それなのに、どうも日本ホテル業界は兵力は無尽蔵にあると勘違い(あるいは、分かっちゃいるけど、そこを気にすると話が進まないから無視)してきたように思います。

 兵力の確保は問題なくできることを前提で大戦(おおいくさ)をしかけて、なんとか無理やり乗り切ってきたのがここまでです。

 今後は戦力確保能力で“戦以前から”優勝劣敗が出てくると思います。お客様に対するマーケティングを考えるのと同じレベルでスタッフをどうマーケティングするかを考えなければならなくなります。
「どうやってお客様を集めるか?」
の前に(あるいは同時に)
「どうやってスタッフを集めるか?」
に明確なソリューションを提示できるオペレーターが強いホテルオペレーターと評価される時代がくるでしょう。

久保亮吾
ホテル業界専門人材会社リクラボ代表。
立教大学卒業後、藤田観光株式会社入社。ホテルの現場経験の後、本社人事部人事企画課に在籍。その後、株式会社オータパブリケイションズに入社。週刊ホテレス編集部に在籍し、後に編集長を務める。 オータパブリケイションズ在籍時の2002年に就職応援団体としてリクラボを設立。2014年にリクラボを法人化し、厚生労働大臣認可を受け人材紹介事業を展開。