今後のホテルが問われるのは「人材確保能力」-リクラボ 久保亮吾氏寄稿
今後も新規開業するホテルは多い
2014年以降に計画されたホテルのうち、コロナになったことで計画自体をかなり後倒したものもあります。また、そもそも2022年以降に予定していた開業計画もあります。
一概に言えませんが、こうしたホテルを計画しているオーナー企業は「なんとしても五輪需要をとりこまなきゃ!」という短期視点で動いていない会社が多い。すなわち体力のある大手資本です。余裕があるので、無理やり五輪に間に合わせていないのです。
彼らが開業しようとしているホテルは必然的に世界的有名ブランドであったり、計画自体が世間から注目されるビッグプロジェクトであったりと、メディアに取り上げられる頻度も高いホテルとなります。
こうした“目立つホテル”に吸引されていく人材も多いですから、特に前述のように既存ホテルで疲弊してまっている人たちを中心に流動します。
新規開業予定ホテル(含む、名称仮称案件) | 開業予定年 | 客室数 | オーナー会社 |
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ザ・リッツ・カールトン福岡 | 2023年 | 162室 | 積水/西鉄5社JV |
ヒルトン横浜 | 2023年 | 339室 | ケン・コーポレーション |
ブルガリホテル東京 | 2023年 | 98室 | 三井不動産 |
ジャヌ東京 | 2023年 | 120室 | 森ビル |
新宿東急ミラノ再開発 | 2023年 | 600~700室 | 東急電鉄 |
デュシタニ京都 | 2023年 | 147室 | 安田不動産 |
京都東山 Banyan Tree | 2024年 | 52室 | ウェルス・マネジメント |
京都東山 SIX SENSES | 2024年 | 81室 | ウェルス・マネジメント |
フォーシーズンズホテル 大阪 | 2024年 | 178室 | 東京建物 |
シャングリラ京都二条城 | 2024~2025年 | 80~100室 | サムテイ |
リージェント京都 | 2024年 | 86室 | GI キャピタル・マネジメント |
フォーシーズンズホテル 沖縄 | 2024年 | 278室 | ベルジャヤ・コーポレーション |
野村不動産芝浦一丁目計画 | 2025年 | 野村不動産 | |
ウォルドーフ・アストリア大阪 | 2025年 | 252室 | オリックス不動産 |
ウォルドーフ・アストリア東京 | 2026年 | 197室 | 三井不動産 |
帝国ホテル京都 | 2026年 | 60室 | 学校法人八坂女紅場 |
TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト) | 2027年 | 三菱地所 |
新卒採用は青田買いが始まっている
2023卒の学生の新卒採用も2月に入ってから急速に活発になっています。2022卒に関しては各社ともかなり控えめな採用計画だったのですが、ここにきてリストラも終わり、「さあ、血の入れ替えだ」という感があります。くわえてもちろん新規開業ホテルの新卒採用も活発です。
リアルで予定されていた企業説明会がオンラインに変更されたりと、企業も学生も臨機応変な対応を求められる本年の就活ですが、企業側の採用意欲が高いことはヒシヒシと感じます。