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信念をもってニッチ市場で生き抜く-LTKトラベル代表取締役社長 金井啓次氏

  • 2021年12月22日

「歩き続けてさえいれば道は拓ける」
コロナ後を見据える少数精鋭のプロ集団

 40年以上前に前身企業が創業したLTKトラベル。近年は大資本との合併や合併解消という波乱を経て、再びLTKトラベルとして独立し新たな歩みを始めている。その経営を担うのが生え抜き社長の金井啓次氏だ。大手が手を出せないニッチ市場で生き抜く覚悟と信念について語っていただいた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

LTKトラベル代表取締役社長の金井啓次氏

-LTKトラベルがどのような旅行会社か説明してください。

金井啓次氏(以下敬称略) 会社の歴史は大きく3期に分かれます。第1期は現在のLTKトラベルの前身となったLTKライゼビューロージャパン創設の1979年に始まります。以降、40年以上に渡りずっとこの東京・芝大門に本社事務所を構え、ドイツにあったグループ会社のLTKライゼビューロー・ドイツと協業しながら、法人企業の出張手配やスポーツ・文化関連の団体旅行を中心に事業を拡大してきました。

 第2期は、せとうちLTKトラベルの名前で活動した2018年から2020年までの2年間です。この時期は、ツネイシホールディングスの傘下で事業を行っていましたが、2020年に会社分割。2020年7月にLTKトラベルとして事業を開始したのが現在の第3期ということになります。

 第3期のスタートに際して私が社長に就任し、原点回帰と新規顧客開拓を目標に掲げ日々勤しんでいます。

-LTKライゼビューロー・ドイツとLTKトラベルは、どういう関係なのですか。

金井 もともとドイツで日本人がLTKライゼビューロー・ドイツを創設し、その後、日本にも拠点があった方が何かと都合が良いということで別の日本人が日本にLTKライゼビューロージャパンを立ち上げ社長を務めてきました。現在はその関係もあり多数の欧州系企業様とも友好関係を築いています。

-続けて金井社長の自己紹介もお願いします。

金井 1992年にLTKライゼビューロージャパンに入社して以降、約30年間この会社と共に歩んできました。2016年に取締役になり、せとうちLTKトラベルに変わってもそのまま取締役を務め、2020年7月に社長を任されることになりました。

 会社では法人営業や団体営業など営業畑に長く携わるなかで、スポーツ団体や文化団体等の遠征や出張・視察を数多く手がけ、ナショナルチームの遠征を手伝った経験もあります。

-社長就任後、ほどなく始まった2021年を振り返り、1年間の総括をお願い致します。

金井 コロナ禍が想像以上に長引き、予期せぬ環境変化にどのように対処していくべきか、経営者として常に悩まされ翻弄され続けた1年でした。新型コロナウィルスの猛威により誰も経験したことのない事態が続き、海外との往来が閉ざされ分断され、旅行会社としての異常事態に直面せざるを得ませんでした。

 それまで対面セールスを営業の柱に据えてやってきていたので、急に非対面のウェブミーティングとかZOOMとか言われても、どこまで機能してくれるか不安もありました。もちろん対応はしましたが、オンラインでは肌感覚や温度感が伝わらず、WiFi環境次第で会話が飛んでしまったりするなかでストレスがたまるばかりでした。ですから緊急事態宣言が解除された10月以降は、すぐに対面営業を再開しました。すると多くの顧客企業に喜ばれ、「LTKさん、金井さんとまた会えてよかった」と言っていただき、本当に皆さんが待っていてくれたのだと肌で感じることができました。

 顧客企業の多くは、早く現地へ飛びたい、早く出張したいと強く感じているようです。そこで10月以降は航空券の発券準備の体制を整えて待っていました。そこへ、オミクロン株の問題が急浮上してきたのには面食らっていますが、顧客企業も非対面だけの仕事には限界を感じているようです。

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