お金を使わない観光客はダメ?サスティナブルな地域観光を実現するために―インプリージョン オダギリサトシ氏寄稿

  • 2021年4月26日

近江商人的サスティナブルな観光を目指そう!

ここまで
地域にお金が落ちることについて書いてきました。

じゃあ
地域にお金が落ちたらそれでOKなのか?

来訪者が満足するサービスを提供することで
地域にお金が落ちれば
地域の事業者も継続して事業を行えます。
継続の目処が立てば
投資を行い、事業を拡大することも出来ますし、
人を雇って育成することで地域に雇用を産むことも出来ます。

そうすると
地域の税収も増えるでしょうし
同様に観光ビジネスに参入してくる事業者も増えるかもしれません。

ですので
地域観光マネジメントを行うにおいて
地域に沢山お金が落ちる状況というのは
来訪者の満足度向上(買い手よし)

地域事業者の収益向上(売り手よし)
であり

「ええこと尽くめ」のように見えます。

ところが地域には
観光事業に直接的な恩恵が無い住民の方も多くいらっしゃいます。

地域観光を推進することによる地域住民のメリット(世間よし)を
きっちり考えて提示していくことが
今後より一層重要になってくるでしょう。

この
売り手よし
買い手よし
世間よし

「近江商人の三方よし」の精神

こんな観光まちづくりが実現できれば
冒頭の観光コロハラも減るんじゃないかと思っています。

 


めっちゃ難しいですねぇ。。。。

地域それぞれの事情があって
「ビジネスモデルの横展開」みたいな簡単なもんでもなく
一生考え続けるテーマになりそうです。

 

でもって
今回のコラムはちょっとマジメすぎたわ。

 

<過去記事はこちら>
第3回 観光まちづくりの人材確保、モチベーションを上げる妙案
第2回 それでもワーケーション、やりますか?
第1回 コロナとこれからの地域観光経営を考える

オダギリ サトシ
株式会社インプリージョン代表取締役。旅行会社向けに大阪の着地型旅行商品をODM開発する他、全国各地の自治体の観光集客アドバイザーや委員を務める。大阪商工会議所ツーリズム振興委員。