お金を使わない観光客はダメ?サスティナブルな地域観光を実現するために―インプリージョン オダギリサトシ氏寄稿

  • 2021年4月26日

お金を使わない観光客はダメ?

見捨てておけないと書きながらも
今回のコラムで観光コロハラの解決策を書くわけでもなく
単なる問題提起ぐらいにとどめ
話はガッツリ変わります(汗)

観光消費額の話です。

お世話になっている大学の先生などとお話していて
「キャンピングカー(の観光誘客)はダメ」
という話題になりました。

かつて
キャンピングカーに乗っていたことのあるオダギリは
激しくドキっとしましたけど
その時の話の趣旨はこんな感じでした。

キャンピングカーで旅行している人の中には
・地域に最もお金が落ちる「宿泊・飲食」を行わない人もいる
・認められていない場所で長期間車中泊する人もいる
・はたまた電気の無断使用をする人もいる
・こんな人を積極的に誘致しても地域にメリットがない

もちろん
全員が全員その様な人ではないでしょうが
宿泊のお金が地域に落ちにくいことは想像に難くないので
一理あるなぁと納得しました。

では
地域でお金を使わない観光客を誘致するのはダメなんでしょうか?

自治体の観光行政マンの中には
観光消費額が少なくなりがちな
・キャンピングカー客だろうと
・日帰りサイクリング客だろうと
・堤防ルアー釣り客だろうと
・健脚ウォーキング客だろうと
来訪者数が増えれば何でもOKという考え方の方もいらっしゃいます。
(KPIが人数だけなんでしょう)

オダギリ的には
たとえ観光消費額が少なくとも
来訪者がその地域を楽しんだり喜んだりしている姿をみることで
地域住民にシビックプライドを持ってもらい、未来の観光ビジネス機運を高める!
というビジョンがある観光まちづくり施策であれば
やり方の一つかなぁと思います。

ところがそういったビジョンなく
ただ単に訪問者数増だけを目指した観光まちづくり施策であるなら
税金の使い方がもったいないなぁと。

自分の経験を振り返ると。。。。

前述のキャンピングカー、サイクリング、堤防ルアー、健脚ウォーキング
この観光モデルでは消費額が少なくなるというのは
実はこれ
全部自分の経験なんです。

オダギリがどの程度の観光消費だったのかご紹介します。
(あまりにも使ってなくて恥ずかしいけど)

キャンピングカーの場合・・・【家族で数千円】
キャンピングカーで家族と過ごすのってステキ!
とか思ってキャンピングカーを購入しましたが
車中泊は家族に不評で
所有していた3年弱の間に車中泊をしたのは1回だけですが
その時の地域での消費は
・地元の飲食店での夕食(運転するため酒を飲まないので単価も低い)
・コンビニでの買い物
ほとんど地域でお金を使いませんでした。。。

サイクリングの場合・・・【500円~1500円程度】
あまりストイックではないので
100キロ未満のコースを日帰りで楽しんでいます。
その場合の地域での消費は
・地元飲食店でのランチかコンビニでの買い物
くらいしか地域でお金を使いません。。。。
さらに一人でサイクリングしているとランチすら面倒になる時もあり
消費がさらに減ります。

堤防ルアー釣りの場合・・・【ほぼ0円】
個人的にはこれが最もお金を使わない気がします。
ルアーなどの道具は大阪で買いますし
早朝だけ、夕方だけなど短時間しか釣りをしないので
ドリンクすら買うこともなく
全くお金を使いません

自分で書きながらひどい話やと思います。。。
一応言い訳しとくと
最近は船釣りが多いので、その場合1万以上は地域でお金を使います。。。

健脚ウォーキングの場合・・・【1000円~1500円程度】
どちらかというと都市部での買い食いまち歩きの方が好きなので
長距離を歩くことが目的の健脚ウォーキングには数回しか参加していませんが
地域での消費は
・地元飲食店でのランチ
・売店や自販機で飲み物、少々のお土産
くらいです。

他にも
日帰り圏のマラソン大会、インスタ映えする風景なども
経験上あまりお金を使いませんでした。

これはオダギリの個人的な消費経験であり
もっと地域にお金を落とされる方もいらっしゃるでしょう。
これを書いてみて
もっとお金を使わんとあかんなぁと反省です。

もちろん
これらの趣味を否定している訳ではありませんのでご理解のほど。
(というか自分の趣味やし)

ただ、
観光まちづくり施策として税金を使うなら
もう少し地域にお金が落ちる観光モデルにエネルギーを注ごうぜ!
って話です。

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