【コラム】在宅勤務で何が変わったか・何が見えたか

  • 2021年2月5日

~当社の場合~

 現在当社は特別有給休暇は殆ど付与せず、大半の社員が業務に就いていますが、オフィスへの出社率は2割弱となっています。コロナ後も原則在宅勤務を継続する前提で、オフィススペースはコロナ前の2割程度に縮小し、それに伴い、家賃・光熱費・通勤交通費は相当圧縮されています。在宅勤務を導入して半年経過した会社の当事者としての感想をお伝えします。

 コスト面以外で実感している主なメリットとしては、

1.通勤(痛勤?)が不要となり、時間・体力共に余裕が出来た。
2.情報連携ツール(当社の場合はセールスフォース)を利用する事になり、連携の時間差や濃淡が解消された。
3.事前に議題や資料、意見が共有される事により、一回の会議の内容が濃く且つ短くなった。
4.社内及び社外とのF2F (Face to Face)コミュニケーションの大事さが分かった。
5.会社としてのシステム化が進んだ。(社員のシステム化への抵抗感も減った。)
6.オンラインでの商談が主となり、移動時間を他の商談やデスクワークに使え、効率が上がった。

 一方、デメリットとしては

1.他者の会話や電話応対をオフィス内で聞く機会が無くなり、何気ない情報を得られなくなった。
2.社員間のF2Fコミュニケーションの機会が減り、疎外感や孤独を感じる、一体感・チーム感が感じ難くなった。
3.OJTには向かないため、若手の育成が思うように進まない。
4.労務管理、評価が難しくなった。

 1ON1等で社員の在宅勤務に関する希望や意見を聞いたところ、8割以上の社員が週又は10日に一度程度の出社、それ以外は在宅勤務を望んでいます。もはや毎日ラッシュの時間に電車に乗るなんて考えられない!と言う意見が大勢を占めます。現段階での印象としては、当社に最も適した働き方はハイブリッド、それも役割や個人の希望に出来るだけ沿った形だと思っていますが、未だ試行錯誤の途中です。

 私自身はコロナ前に比べると出社は遅くなり、退社は早くなりましたが、移動の時間が減ったり、所在に関わらず会議に出席できるようになった事から、業務の効率は上がったと認識しています。

 一方で、社内・社外とのコミュニケーションに不十分さは感じており、効率的で効果の高い、オンサイトでの交流をこれまで以上に意識する必要を痛感しています。コロナ収束直後は出張やオンサイトでの商談・会議、会食の機会は激増、その後もコロナ前の半分程度はF2Fの時間を持つ必要が有ると思っています。

 皆さんの会社ではどうでしょう?
テレワークに関する取組や感想をコメントお願いいたします!

岡田直樹
㈱エフネス代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人。27歳でエフネスの前身㈱ルゥエストを創業し、31周年にあたる今年に至る。旅行素材のホールセール、観光関連企業への決済サービス提供、緊急対応代行、業界誌トラベルビジョン運営等々、主に観光産業内のB2B事業に携わる。
㈱ティ・エス・ディ代表取締役、一般社団法人インバウンドデジタルマーケティング協議会理事