コロナで訪日旅行はどう変わる?GoTo訪日版への期待は?-IDMアンケート

FIT化や混雑回避が進むか
コスト削減、人件費が今後の可能性トップに

 一般社団法人インバウンド・デジタルマーケティング協議会(IDM)は10月23日から11月4日にかけて、訪日旅行を扱う事業者がコロナ禍とどう向き合っているかを聞くアンケート調査を実施し、合計168件の回答を得た(外国人排斥や人種差別的なコメントを含む回答数件は除外)。回答者の業種の内訳は、第1種旅行会社が56社、第1種が16社、第3種が34社、ホテル・宿泊施設が29社、ランドオペレーターが18社、その他が15社。


 2020年の訪日旅行事業がどの程度の売上高に着地すると予測するかの質問では、「90%を超える減少」と答えた回答者が85.1%となり、「50%から89%の減少」が10.7%。「1%から49%の減少」の回答も7件、4.2%あった。

 また、21年4月に訪日需要がどの程度回復していると考えるかを聞いた質問に対しては、「10%以下」が75.6%で最多。30%程度が21.4%、50%程度は3.0%に留まり、今後半年間ではほとんど進展は期待できないと考える回答者が多いことが分かった。自由回答では「見積もりや問い合わせは夏前よりかなり増えた」などとする回答者もいたものの、今のところ全く感じられない、といった回答が多くを占めた。


 一方、訪日外客数が19年に記録した約3200万人のレベルまで回復する時期については、21年は2.4%と皆無に近い結果だったが、22年が25.6%、23年が34.5%、24年が19.0%、25年以降が18.5%と分散傾向が見られた。

 ちなみに、オーバーツーリズムの課題も踏まえて訪日外客数はどの程度が適切かも聞いたところ、3000万人が33.9%で最も多かったが、2000万人が29.2%、6000万人が28.6%と3つの選択肢に大きな差が出ない結果となった。