HIS、3月取扱高は7割減、コロナの影響大きく
エイチ・アイ・エス(HIS)の今年3月の旅行取扱実績によると、海外・国内・訪日旅行の3部門を合計した総取扱額は前年比72.8%減の128億9455万円となり、今年に入ってからの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の影響を受けて大きく減少した。2月については、訪日旅行が7割減となったものの海外と国内の減少はともに1桁台で、総取扱額の減少は8.9%にとどまっていた。
3月のカテゴリー別の取扱額は、主力の海外旅行が73.0%減の102億950万円、国内旅行が61.9%減の26億2817万円、訪日旅行が97.9%減の5688万円だった。取扱額はHISおよび同社グループのオリオンツアー、クオリタ、クルーズプラネット、ジャパンホリデートラベル、エイチ・アイ・エス沖縄の社内取引を相殺したもの。
海外旅行は全方面がツアーキャンセルの影響を受け、好調だった南欧や、強化方面のハワイも大幅に減少。エリア別では「ハワイ・ミクロネシア」が57.7%減で最も落ち込みが大きく、以下は「北米・中南米」が64.7%減、「オセアニア・南太平洋」が67.2%減、「欧州・中近東・アフリカ」が70.3%減、「アジア」が84.8%減と続いた。
商品別では企画旅行が73.1%減、手配旅行が71.9%減。販売チャネル別では、オンラインが70.2%減、店舗は71.0%減となった。
このほか、国内旅行は北海道が88%減、九州が61%減、沖縄が51%減となるなど各方面が大きく減少し、バスツアーは92%減となった。訪日旅行は2月からの中国発旅行者の入国制限に加えて、3月からは欧州の一部も入国制限の対象となったことで、2月の71.1%減をさらに上回る落ち込みとなった。
なお、HISは観光庁が毎月取りまとめている「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」への取扱額の提供を、昨年11月分から非公開としたところ。あわせて集計基準を「日本における旅行事業のみ」に変更し、「外国人旅行」の区分名も「訪日旅行」に改めている。
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