羽田昼間発着枠の配分決定、米中露豪印に伊、北欧とトルコも
▽国内線発着枠の見直し結果も発表、スカイマークが増枠
国交省は国際線昼間枠の配分にあわせて、国内線発着枠の配分の見直し結果についても発表した。先月末に公表した「羽田発着枠配分基準検討小委員会報告書」の内容を受けたもので、国際線と同様に20年夏ダイヤ以降の発着枠に反映する。
基本的な考え方として、今回の見直しにおいては増枠がないため、既存の枠を航空会社から一部回収し、評価した上で再配分を実施。訪日外国人旅行者の地方への誘客などをはかるため、再配分する枠は非幹線の「地方枠」とした。
また、需要喚起などに向けた地域と航空会社の優れた提案を評価して付与する「政策コンテスト枠」に廃止路線分の2枠を増加し、現行の3枠と合わせて計5枠とすることも決定。コンテストは今年度中を目途に実施する。
そのほか競争の促進に向け、羽田空港に新規参入しようとする航空会社が現れた場合に優先的に配分する「新規参入枠」を新設して、3枠を留保。ただし、新規参入を試みる航空会社が現れるまでの間は既存航空会社による暫定使用を可能とした。
その結果、羽田に就航している6社の回収対象となる保有発着枠(少便数路線に使用されている発着枠と新規優遇枠を除く)から定率約5%を、各社少なくとも1枠ずつ回収した計19枠のうち、「新規参入枠」として留保した3枠を除いた16枠を各社への最新の評価をもとに再配分。結果は下表の通りで、NHとJLが枠を減らし、一方で運賃の低廉化などに努めて高い評価を得たスカイマーク(BC)が1枠を増やした。
羽田国内線発着枠 回収再配分結果
航空会社 | 現在 | 回収数 | 再配分数 | 回収・再配分後(増減) |
---|---|---|---|---|
日本航空 | 184.5 | -8 | 5 | 181.5(-3) |
全日本空輸 | 171.5 | -7 | 6 | 170.5(-1) |
スカイマーク | 36 | -1 | 2 | 37(1) |
AIRDO | 23 | -1 | 1 | 23(0) |
ソラシドエア | 25 | -1 | 1 | 25(0) |
スターフライヤー | 23 | -1 | 1 | 23(0) |
合計 | 463 | -19 | 16 | 460(-3) |
・0.5便は、出発枠または到着枠のみを配分したもの