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17年度の旅行業倒産は1件減の26件、負債総額は15年度並み

  • 2018年4月10日

(クリックで拡大)  東京商工リサーチ(TSR)によると、2017年度の旅行会社の倒産件数は前年比1件減の26件で、2年ぶりに減少するとともに、過去20年間では15年度の25件に続く少なさとなった。負債総額は86.3%減の29億1600万円で、17年3月にてるみくらぶの大型倒産があった反動から大きく減少し、同じく15年度並みの水準となった。

 負債額別では、1000万円以上5000万円未満が8件増の16件と全体の61.5%を占め、小・零細企業による倒産が中心となった。主な倒産は、4月に6億円の負債を抱えて破産開始決定を受けた京阪津ツーリストや、11月に負債約4億9700万円で同じく破産開始決定を受けたアバンティリゾートクラブなど。

 原因別では「販売不振」が19件で全体の73.0%を占め、2位は「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が3件。3位は代表者の死亡や体調不良などによる「その他」が2件、4位は「過小資本」と「他社倒産の余波」が各1件だった。形態別では「破産」が24件で92.3%を占め、民事再生法や会社更生法を選択した「再建型」の倒産は前年度に続き0件。地区別の1位は関東で11件、2位は近畿4件、3位は中部と九州で3件だった。

 3月単月の旅行業の倒産件数は1件減の1件で、静岡県沼津市の第2種旅行業者の宿泊案内センターが負債1億4100万円を抱えて破産。負債総額の前年比は99.3%減となった。

 なお、17年度の宿泊業の倒産件数は7件増の81件で、負債総額は20.8%増の415億7000万円。3月単月の倒産件数は2件増の9件で、負債総額は76.0%減の14億6000万円だった。宿泊業の詳細は別途記載(下記関連記事)。