海外旅行概況、18年1Qは昨年4Qと変わらず、前年比では増加
日本旅行業協会(JATA)が2月5日から25日にかけて、会員588社を対象に実施した旅行市場動向調査で、1月から3月までの3ヶ月間の海外旅行のDI値(※)はマイナス16ポイントとなり、前々期(2017年7月~9月)および前期(同10月~12月)と同ポイントとなった。前期に発表した見通しからは2ポイント増で、前年同期比では12ポイント増。旅行会社からは、「ヨーロッパは復調、東南アジアは好調、ハワイは継続して低調。社会情勢で韓国やミクロネシアも低調」「韓国は戻りつつあるがまだ不安定」「1月から3月は学生旅行が非常に好調で、特に欧米などのロング方面が伸びている」などの意見が寄せられたという。
業態別では「海外旅行ホールセラー」が前期比19ポイント増のマイナス25ポイントと最も伸長。取扱額が30億円未満の「リテーラー2」も15ポイント増のマイナス24ポイントとなった。最も落ち込んだのは母数が少ない「ネット系旅行会社」で、65ポイント減のマイナス40ポイントだった。
方面別では「アメリカ・カナダ」が2ポイント減のマイナス27ポイントとなった以外は前期を上回った。最も伸長したのは「韓国」で21ポイント増のマイナス47ポイント。2位は「ミクロネシア」で13ポイント増のマイナス45ポイント。3位は「ヨーロッパ」で12ポイント増のマイナス17ポイントとなった。DI値が最も高かったのは「アジア」で3ポイント増の9ポイント。最も低かったのは「韓国」と、3ポイント増のマイナス47ポイントとなった「中国」だった。
顧客層別では「ハネムーン」が3ポイント減のマイナス36ポイントとなった以外は前期を上回った。最も伸長したのは「学生」で24ポイント増のマイナス21ポイント。DI値が最も高かったのはマイナス1ポイントだった「シニア」と「商用・視察」で、「シニア」は11ポイント増、「商用・視察」は7ポイント増だった。
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※DI値は設問事項に対して「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」の4項目を用意し、集まった回答を数値化したもの。回答数から「取り扱っていない」と回答したものを除いた数を母数として各回答のシェアを算出し、「良い」の割合から「悪い」の割合を引いている。