訪日消費額、16年は7.8%増の3.7兆円に、1人あたりは2桁減

  • 2017年1月18日

▽16年4Qは1.3%増の8922億円、1人あたり額はスペイン

 2016年10月から12月までの訪日外国人旅行消費額は1.3%増の8922億円で、第4四半期として過去最高となった。同期間の旅行者数は3.2%減の606万人で、1人あたりの旅行支出は12.2%減の14万7175円だった。国籍・地域別の旅行消費額の1位は中国で7.3%減の2926億円、2位以下は台湾が7.7%減の1186億円、韓国が17.1%増の984億円、香港が22.4%増の832億円、米国が16.7%増の546億円と続き、上位5市場で全体の72.5%を占めた。

 1人あたりの旅行支出が最も多かったのはスペインで、19.2%増の26万5527円。2位以下はオーストラリアが14.7%増の25万8円、中国が21.6%減の21万4136円と続いた。中国以外の主要市場については、消費額全体の13.3%を占める台湾が10.4%減の12万7033円、11.0%を占める韓国が2.1%減の7万1750円、9.3%を占める香港が2.8%増の16万7637円、6.1%を占める米国が2.3%減の16万6329円となった。

 なお、主要5市場の1人あたりの旅行支出を現地通貨ベースで見た場合、最も伸び率が高かったのは香港で18.0%増の1万2267香港ドル。次いで、韓国が12.6%増の77万7352ウォン、米国が12.0%増の1569米ドルといずれも2桁増だった。台湾は横ばいで、0.1%増の3万7987台湾ドル。中国は3.9%減の1万3736人民元となった。

 消費額を項目別で見ると最も大きかったのは買物代で、5.9%減の3457億円だった。次いで、宿泊料金が1.4%増の2346億円、飲食費が13.5%増の1834億円、交通費が11.5%増の1036億円と続いた。消費項目を国・地域別で見ると、1人あたりの買物代が最も多かったのは引き続き中国で12万1041円となり、唯一10万円を超えた。宿泊料金と交通費が最も多かったのはスペインで、それぞれ10万2483円と6万801円、飲食費が最も多かったのはオーストラリアで5万8074円となった。