民泊検討会が議論の中間整理、6月取りまとめに向け検討加速
▽一部サービスの届出制や、罰金引き上げなども議論
このうち、家主が居住し自宅の一部を貸し出すようなホームステイ型の民泊サービスについては、構成員からの提案を踏まえて、許可制ではなく届出制への緩和などを視野に入れて検討を進める見通し。この場合は、旅館業法における許可を取得せずとも、自治体などに届け出るだけで民泊サービスを提供できることになる。共同住宅の空室など家主不在の民泊サービスについては、管理事業者を介在させ、一定の責務を負わせることなどを検討する。
無許可営業者などに対する罰則については、罰金額の引き上げなど実効性のあるものへの見直しをはかり、無許可営業者への報告徴収や立入調査の権限の整備についてもあわせて検討する。また、仲介事業者に対しては、家主が適切な民泊サービスを提供しているか否かの確認を求め、違法なサービスの仲介などに対して規制を課す可能性も示した。その際には海外の事業者に対する規制の実効性の担保や、旅行業法との関係の整理などが必要になるとした。
現行法で義務付けられている宿泊者名簿の備付義務や一定の衛生管理については、今後も求める考え。また、問題が発生した場合などに適切に対応できるよう、立入検査など家主に対する行政処分が可能な枠組みについても検討する。宿泊拒否の制限については、民泊サービスには馴染みにくいと考えられることなどを勘案し、不当で差別的な取り扱いなどが起こらないように留意しながら見直しをはかるとした。
この日の会合ではそのほか、消防庁が住宅を民泊として活用する場合の防火管理に関するリーフレットを作成していることを明らかにし、出火防止対策や119番への通報、避難経路図の作成などついてまとめたサンプルを例示した。