カナダ、好調な日本市場、新素材提案で拡大へ―RVC2015レポート(2)
路線拡充契機にプロモーション強化
新素材を提案、需要の積み増しはかる
ユーコン準州、冬のオーロラや夏秋の自然、歴史遺産を提案
2014年のユーコン準州への日本人旅行者数は約2500人だった。同準州への旅行者数は全体では2%減となったものの、外国人旅行者数は9%増となった。日本市場については、新路線を契機に大阪でのプロモーションを強化。特にユーコンの主要観光地はバンクーバーから2時間圏内であることをアピールしてく。
同局によると、ホワイトホースのオーロラは引き続き人気が高く、日本航空(JL)とエアノース(4N)がアライアンスを組んだことで、アクセスが向上した。今後は冬のオーロラに加えて、夏秋の素材も積極的に提案。ダイナミックな自然に加え、ゴールドラッシュ当時の面影を残すドーソンシティなど歴史遺産をアピールしていく。
同準州観光局日本地区セールス担当の高橋由香氏はカナダシアターにも言及。「ユーコンの知名度を上げていく良い機会。歴史、カヌー、ドッグレースなどこれまでにないアイテナリーが広がることを期待している」と話した。
ノースウエスト準州、夏のオーロラを積極提案
2014年のノースウエスト準州への日本人渡航者数は、オーロラの当たり年と言われた13年の反動などで30%減と減少。同州観光局日本オフィスの田中映子氏は、今後は、当たり年以外でもオーロラは現れることを伝えるとともに、夏のオーロラも訴求していく考えを示した。すでに夏のオーロラ商品を展開している大手ホールセラーもあるという。このほか、夏の観光素材として、キャメロン谷のハイキング、スレイブ湖でのオーロラクルーズ、ゴルフをアピールしていく。
田中氏によると、地元ランドオペレーターが5社に増え、そのうち2社が日本語ガイド常駐。これまでモーテルタイプだった「キャピタル・スィート」がスタンダードホテルに改装され、日本人スタッフを迎えるなど、日本人旅行者の受入態勢は向上しているという。
また、課題だったカルガリー/イエローナイフ線の座席供給量については、今冬ACが需要の高まりに応じて、機材を50席のCRJから70席のQ400に大型化することを紹介した。
取材:山田友樹