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OTOA大畑会長、双方向交流は業界全体で、行政もアウト協力を

  • 2015年1月8日

OTOA会長の大畑貴彦氏 日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)会長の大畑貴彦氏は1月7日、OTOA新年会で挨拶に立ち、ツーウェイツーリズムの促進には旅行観光業界全体が取り組むべきであると強調し、集まった旅行会社や航空会社、行政機関、大使館、観光局などの関係者に協力を呼びかけた。

 大畑氏は冒頭で2014年を振り返り、世界各地で発生した事故や暴動、またはエボラ出血熱の流行や消費増税、円安などにより旅行市場は厳しい環境が続いたと指摘。訪日外客数が1300万人を超えたインバウンドは「新しいビジネスチャンス」と歓迎しつつ、「日本人出国者数の伸び悩みは、海外旅行を扱うOTOAにとっては大きな危機」と言及した。

 その上で、「アウトバウンドを含めたツーウェイツーリズムの成功が、旅行観光業界のめざすところであって欲しい」とし、「アウトバウンドに今まで以上に関心を持っていただきたい」と要請。

 そして、アウトバウンドが抱える課題の一つとして、優秀な日本語ガイドが日本への旅行の添乗業務に従事することで、日本人観光客のための現地ガイドが不足、または質が低下している現状を紹介。このような問題については、「日本を含む各国の観光当局の協力なしでは解決しない。民間だけでは限界がある」とし、観光庁を含めた官民一体の協力が必要と訴えた。

 続いて挨拶した観光庁審議官の蝦名邦晴氏は、大畑氏の話を受け「日本人の海外旅行を更に活性化して、ツーウェイツーリズムを推進することは大変重要」と明言。

 その上で、従来も他国・地域の観光当局との間で双方向交流の拡大に向けた対話を進めていることに触れた上で、観光立国推進閣僚会議のアクションプログラムにも「皆様からいただいたお知恵やご意見を反映させていき、皆様のお力をいただきながら官民一体となって推進していければと思っている」と意欲を示した。