クルーズ・オブ・ザ・イヤー、グランプリはプリンセス・クルーズ、阪急、クラツー
<グランプリ>
プリンセス・クルーズ2014年日本発着クルーズ(レギュラークルーズとチャータークルーズ)
プリンセス・クルーズ・ラインズ、阪急交通社、クラブツーリズム
受賞理由:
・プリンセス・クルーズ:2隻の客船で日本発着レギュラークルーズを半年間にわたり展開し、積極的なメディア展開でクルーズが身近な旅行商品であることを市場にアピールし、クルーズの認知度を高めた点や、フライ&クルーズ商品として海外市場での需要を喚起し、外国人観光客誘致にも成功したことなどが評価された。
・阪急交通社:サン・プリンセスとサファイア・プリンセスの2隻を連続チャーター。当初1隻チャーターの計画であったが、発売直後に完売し、需要に応える形で2隻に増やした。乗客の約半数はクルーズ初体験で、新規市場獲得に成果を上げた。
・クラブツーリズム:改装後のダイモンド・プリンセスを業界で初めてチャーターし、今まで大型外国客船では実現できなかった東北2大祭りのツアーを地元自治体などと協力して成功させた。船内では独自イベントや演出を盛り込み、旅行会社独自の企画を打ち出せるチャータークルーズの魅力、可能性を示した。
<優秀賞>
飛鳥Ⅱ 富山ワンナイトクルーズ
エフ・ケー・ケーエアーサービス
受賞理由:富山県にある同社は、地方港への寄港数を増やしクルーズの魅力を訴求するため、土日を利用した「飛鳥II 富山ワンナイトクルーズ」を実施。800人の集客に成功した。また、1泊から3泊のチャータークルーズを2本実施。初代飛鳥を1999年から2004年まで、飛鳥IIを2006年以降毎年チャーターするなど継続的な需要喚起の取り組みもおこなっており、北陸エリアでのクルーズ振興や客船誘致への貢献などが評価された。
飛鳥Ⅱ 大相撲クルーズ
郵船クルーズ
受賞理由:幅広いファンを持つ「相撲」に注目したクルーズで、4割の初乗船者を含む800人を集客した。また、クルーズには横綱、大関に加え、親方、行司、呼出、床山なども乗船。相撲観戦チケットを乗船特典として贈呈するなど独特な「リピートの仕掛け」や、同クルーズがスポーツ紙などで広く取り上げられ、クルーズの認知度向上に貢献したことも評価された。
郵船トラベル創立20周年記念クルーズ
郵船トラベル
受賞理由:対象商品は4本。「チャータークルーズ にっぽん丸 初夏の日本一周クルーズ~輪島市民大花火大会と東北復興支援の旅~」では地元自治体との連携強化で、当初設定人数を超える450人を集客。「客船『飛鳥II』とクルーズフェリー『いしかり』でつなぐ松島絵巻」ではクルーズフェリーと飛鳥IIと組み合わせたユニークな企画力なども評価された。
<特別賞>
ジャンボツアーズ
受賞理由:那覇空港発着の海外へのフライ&クルーズ商品8本が、地域のクルーズ振興、市場開拓に貢献したとして評価された。各寄港地では同社専用のバスやガイドを手配。すべて観光・食事付きで値ごろ感のある旅行代金とし、クルーズ未経験者でも参加しやすい商品づくりが市場の裾野を広げた点なども評価。
金沢港
受賞理由:石川県、金沢市、金沢港振興協会連携で実施している積極的な客船誘致活動を評価。客船の寄港回数も、ここ数年5、6回だったが2013年は18回、2014年は16回と増加。クルーズ客船の歓送迎をおこなうボランティア組織は、結成1年半で4300人を超える会員を集めた。2015年3月の北陸新幹線開業で首都圏からのアクセスが向上することから、鉄道や飛行機などと組み合わせたさまざまなクルーズの寄港地、拠点港として今後期待されるという。
下関港
受賞理由:「馬関港開港150周年記念事業」の一環として、官民一体で客船誘致、おもてなし活動に取り組み、地域におけるクルーズの認知度向上に貢献。国際物流ターミナルとして供用中の長州出島に、今年初めて「にっぽん丸」も寄港している。2014年には山口県、県内市町、港湾・観光関係団体などにより「クルーズやまぐち協議会」が結成されており、協議会の中核として今後の発展が期待されることなどから受賞。
那覇港
受賞理由:継続的に展開している、国内外船社に対するポートセールスや歓迎セレモニー、各種インセンティブの導入など、官民一体での客船誘致の取り組みが評価された。外国客船の寄港回数は過去6年連続で国内第3位以内に入っており、今年は過去最高の67回を大きく上回る80回の寄港を予定。4月からはクルーズ・ターミナルが供用開始となっており、将来のクルーズ・ハブ港としての発展が期待されることなどから受賞。