クルーズ・オブ・ザ・イヤー、グランプリはプリンセス・クルーズ、阪急、クラツー
日本外航客船協会(JOPA)は12月19日、「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2014」の授賞式を開催した。第7回となる今年のグランプリはプリンセス・クルーズの2014年日本発着クルーズのレギュラークルーズとチャータークルーズで、プリンセス・クルーズ・ラインズ、阪急交通社、クラブツーリズムの3社が同時受賞した。
同事業は、国土交通省、観光庁と日本旅行業協会(JATA)の後援にもとづき、旅行業界の健全な発展に寄与したクルーズ旅行商品を企画造成、実施した旅行会社などを表彰するもの。旅行会社のモチベーションの向上や、一般消費者に対して良質のクルーズ商品やサービスの提供をはかることを目的としている。今回は過去最高の26点の応募・推薦があり、11月18日の選考委員会においてグランプリ1点、優秀賞3点、特別賞4点を選考、決定した。
授賞式に登壇したJOPA会長で日本クルーズ客船代表取締役社長の入谷泰生氏は、2014年を「クルーズ業界として活気のあった1年」と振り返った。同氏はクルーズの主要顧客層となる団塊世代の本格的なリタイアや、景気の回復基調などが追い風になったと説明。大型台風の影響などもあったが、日本船社3社は「定点クルーズを中心に十分に集客できて満足のいく1年だった」と語った。
一方、外国船社についても日本寄港が増えており、旅行会社が貸切クルーズを実施するなどの動きがあるといい、「クルーズ市場の大衆化、関心を高める意味で大きな貢献を果たした」と評価した。
また、授賞式では選考委員会委員長で大阪府立大学大学院教授の池田良穂氏が講評をおこなった。プリンセス・クルーズについては、日本発着クルーズを本格的に展開し、当初目標の10万人には届かなかったが6万5000名を達成したことなどから全員一致で受賞を決定したという。また、プリンセス・クルーズを阪急交通社、クラブツーリズムがチャーターしており、2社が実施したクルーズは完売したことを評価し、旅行会社2社も同時に受賞することになった。
日本船については郵船クルーズの大相撲クルーズなど、テーマクルーズを評価。地方の旅行会社によるクルーズ市場拡大の観点から、富山県のエフ・ケー・ケーエアーサービスや沖縄県のジャンボツアーズも賞に選ばれた。さらに、クルーズ客船を誘致する地方港の動きについても評価され、応募した3港すべてが受賞することとなった。
なお、授賞式にはクルーズアンバサダー2014として、雅楽演奏家の東儀秀樹氏が登壇。「クルーズの魅力、面白いということをアピールしていきたい」と語った。
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