海外旅行概況、タイ、韓国の減少響く、ハワイは増加-春は回復見込む
▽4月から6月は回復見込む、韓国増加も
4月から6月の見通しは、全体では現況より10ポイント増のマイナス16と回復を見込む。旅行会社からは羽田発の伸びが良いという意見もあり、羽田の増便に期待を示す声もあった。一方、訪日需要の増加により、座席が取りにくい時期や運賃がこれまでと変化しており、今後は相互需要のバランスがとられ、フライトの増便などで往来が活発になるのでは、との意見もあった。JATA事務局長の越智良典氏は、台湾を例にあげ、LCCの路線増などで座席数が増えたことで、今後取りにくさは改善されるのではとの考えを示した。
業態別では、リテーラー1を除く全てのセグメントで増加する見込み。取扱額50億円以上の「海外旅行系旅行会社」は15ポイント増、海外旅行ホールセラーは11ポイント増、取扱額30億円以下の「リテーラー2」は10ポイント増、総合旅行会社は8ポイント増を予想する。顧客層別では、ハネムーン、OL、シニア、インセンティブ、商用・視察で増加。学生は入学式シーズンであることや今期の上昇の反動で15ポイント減、ファミリーは2ポイント減となる見通しだ。
方面別の動向では、韓国は4ポイント増、アジアは2ポイント増と改善する見込み。このほか、中国、アメリカ・カナダ、ヨーロッパ、アジアでも増加。ハワイとオセアニアは今期の上昇の反動もあり、減少する予想だ。
なお、国内旅行の全般は7ポイント減の6。前回見通しは2で、予想よりも落ち込みが少ない結果となった。東北と式年遷宮の愛知、岐阜、三重、山陰は今までの反動で大幅に減少したが、東京の人気は継続、沖縄は増加した。団体の教育旅行は10ポイント増と大幅回復した。
3ヶ月後は1ポイント減の5とほぼ現状維持を見込む。会員会社からは訪日旅行者の大幅増による競合や、消費増税の影響などに懸念が出されたという。