主要57社、上期の海外旅行4.5%減、9月は前年並みに回復
観光庁が取りまとめる主要旅行会社57社の旅行取扱状況速報で、2013年度上期(2013年4月1日~9月30日)の旅行取扱総額は前年比2.1%増の3兆3375億8613万円となった。海外旅行は4.5%減の1兆1766億871万円と前年割れしたが、外国人旅行が26.8%増の400億8779万円、国内旅行が5.8%増の2兆1208億8963万円と好調に推移した。
企業別で海外旅行の取扱額を見ると、ジェイティービー(JTB)グループ14社が2620億7093万円で最も多く、同社グループ以外では、エイチ・アイ・エス(HIS)が0.5%増の1843億2983万円、阪急交通社が15.4%減の1261億6616万円、KNT-CTホールディングス9社が13.9%減の860億1163万円などと続いた。
取扱額の伸び率では東日観光が9.8%増で1位。2位以下は、トラベルプラザインターナショナルが9.3%増、ジェイティービービジネストラベルソリューションズが8.4%増、JTB北海道が5.1%増となった。JTBグループ外ではエヌオーイーの4.5%増が2番目に高い数値。
57社のうち取扱額が前年を上回っているのは17社のみで、円安や近距離アジアの低迷など厳しい市場環境の影響を受けたものと見られる。募集型企画旅行の取扱額でも、人数が11.7%減の197万5920人となったのに対して取扱額は4009億8205万円で2.7%減に留まっており、長距離方面の割合増加が見て取られる。単価は18万4188円から20万2934円へと大きく増加した。
▽9月単月は1.2%減、外国人・国内は好調維持
9月単月の海外旅行取扱額は1.2%減の2088億3091万円で、8ヶ月連続の前年割れ。ただし、4月には9.5%減であったところから徐々に下げ幅は縮小し、尖閣・竹島問題が需要に影響を及ぼし始めてから1年が経過していることもあり、今後は前年比ではプラスに転じていく可能性がある。実際に、企業別の取扱額伸び率でも、9月は30社が前年を上回った。
募集型企画旅行の取扱状況では、取扱人数が6.0%減の37万2660人で、取扱額が0.8%減の706億6107万円。単価は18万9612円で、前年の17万9811円との差は1万円以内に留まった。
海外旅行以外では、外国人旅行が21.6%増の61億3273万円、国内旅行が8.7%増の3519億9894万円と引き続き好調。合計は5.0%増の5669億6257万円であった。
▽主要旅行会社取扱概況(Excelファイル)
9月単月
2013年度上期累計
2013年度上期累計(詳細データ)