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キングフィッシャーがBSP発券不能に、「復旧に向け全力」

  • 2012年3月9日

 国際航空運送協会(IATA)は3月9日、キングフィッシャー航空(IT)について「すべてのBSPでの取り扱いを直ちに停止」する旨の通達を発出した。GDS/BSPlinkの発券、払い戻しの機能を停止したもので、BSP決済の支払いについては追って連絡するという。ITは経営難が報じられており、2月10日の予定であったワンワールドへの加盟も財務状況を理由に延期されていた。

 ITの日本地区総代理店(GSA)を務めるエージーティ(AGT)代表取締役社長の辻泰正氏によると、ドル高ルピー安と燃油価格の高騰により経営状態が悪化したといい、現在は約400便のうち半数を運休し、国際線を含む約200便のみ運航を継続しているところ。現在は運航便数の回復に向けて取り組んでいるといい、BSP発券についても「現在復旧のために全力を注いでいる」という。

 今回のBSP発券を受けてAGTでは旅行会社向けに、状況を説明する書面とIT・CEOのサンジャイ・アガルワル氏による「キングフィッシャー航空からのお詫び」(次ページ)を送付。発券済みの航空券は問題なく利用できるほか、BSP発券が復旧するまでの変更や再発券はAGTが受け付ける。

 なお、辻氏によると、インドでは燃油購入の際に国税のほかに州税も徴収される点や、競合他社との競争が激しい点がITの経営に悪影響を及ぼしたといい、インド政府では上限を設けた上で航空会社に外国資本の出資を受け入れる法整備が検討されているという。